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山口 健 院長の独自取材記事

みんなの動物病院

(さいたま市浦和区/北浦和駅)

最終更新日: 2023/01/22

北浦和駅より徒歩10分、犬・猫の診療を行う「みんな動物病院」がある。院長の山口健先生は、2012年に同院を継承し現在の院名に変更した。犬用・猫用の待合室と診察室に分かれているのが、同院の特徴だ。継承時、さまざまな人と関わり支えてもらい、獣医師という仕事が好きだと実感したという山口先生。それだけに、「一生懸命やったことは決して裏切らない。だから常に頑張り続ける」と、飼い主の心のケアにも注力し、前向きに病気と付き合えるよう手助けをしている。そんな山口先生に、診療理念や取り組みについて話を聞いた。(取材日2016年8月5日)

スタッフにも飼い主にも愛着を持ってもらいたいと命名

こちらの医院は前院長から継承したそうですが、経緯など教えてください。

私は継承するまで、県内の動物病院に分院長5年・本院長5年を含めた15年間勤務していました。その病院を退職するタイミングで、当院継承のお声をかけていただいたんです。前院長の松岡信郎先生が急逝なさり、残されてしまったスタッフごと継承してくれる院長を探されておりまして、ちょうどその時期と合った感じです。2012年12月にここを継承させていただいて、もう3年半になります。前院から継続勤務しているスタッフも2名おりますが、彼女たちの方がこの病院では先輩ですから、私の方が小さくなっていたりして(笑)。院長の私が中心なのではなく、皆の力を合わせて盛り上げて行ける職場であるよう、心がけています。

医院名の由来を教えてください。

私は、この病院が私からまた次の世代へと受け継がれていき、この地にずっと愛され続ける存在にしたいと思っています。先代から私、私から次の誰かへ。その流れの中の「今」を担当しているのが私なだけです。継承するたびに名称が変わると患者さま方を混乱させてしまうので、誰がやっても違和感のない名前をと考えました。そして、そのときのスタッフや患者さま、当院に関わる全ての皆さまから「自分の病院」と思ってもらえるようにと、「みんなの動物病院」と名付けました。

内装などこだわったポイントはありますか? 

ペットは、飼い主さまにとって自分の子どものような存在ですよね。だから、私はその親子がリラックスして過ごせるような、優しく楽しい雰囲気にしてゆきたい。院内には病気に関するポスターは極力貼らないように、医療を連想させる用品類も待合室・診察室には置かないように心がけています。いわゆる「病院っぽさ」を感じさせない雰囲気づくりがこだわりでしょうか。診療対象は犬猫ですが、加えて飼い主さまをどうしたら少しでも楽にしてさしあげられるかを常に考えるようにしています。どうしても重い話をしなくてはいけないケースもありますので、場の雰囲気だけでも明るく保ちたいですね。

診療時に心がけていることはありますか? 

私が心がけているのは、問診の時間をしっかり取ることです。いきなり診察するのではなく、まずお座りいただき、リラックスした状態でゆっくりお話を聞くようにしています。私も患者の立場だったら、病気について詳しく知りたいし、その説明はきちんと伝えてもらいたい。だからこそ、自分自身がきちんと話を聞いて説明する獣医師でいようと思っています。例えば重い病気の子の飼い主さまは、お気持ちが混乱しがちです。その様なときでも、もう一度ゆっくりお話を聞きながら病気の説明を差し上げてゆくと、前向きに頑張ってゆこうというお気持ちになっていただけることがあります。するとほんの少しですが、それだけでその子を症状も変わってきたりとか。冗談みたいな話ですが、そうやって動物を幸せにすることで、飼い主さまも幸せにできたら良いなと思っています。

飼い主が前向きな気持ちで病気と付き合えるように

先生の診療理念を教えてください。

大切な我が子が病気にかかると悲しいですよね。そのお気持ちを「悲しいけれど前向きに病気と付き合ってゆこう」となれるお手伝いができると良いなと思っています。不幸にも完治の見込みのない病気にかかってしまったとしても、その中で少しでも良い部分を見つけて一緒に喜んだり、こうしたらもっと楽しく過ごせるのではないか、といったことを見つけていったり、病気に対してご家族だけで奮闘するのではなく、私も一緒に頑張ってゆきますよという意識でいたいですね。自分が一番やりがいを感じるときは、残念ながらお亡くなりになってしまった子のご家族が、また新しい家族を迎え入れて、当院に連れてきてくださったとき。前の子の思い出話を笑顔でしてくださったりするときは、涙が出るくらいうれしくなります。

犬と猫どちらが多いですか? 

自分は猫派なのですが(笑)、フィラリア症や狂犬病など予防するものが多いので、犬の方が多いですね。その予防に関して、犬も猫もうちは外へ出さないからしなくて良いんだという考えを持つ方もいます。それはそれで否定しませんが、私たちはそういうケースの伝染病患者さんを少なからず診ておりますし、やはり予防しないで良いとは言えません。また予防でご来院いただいた子には定期的な健康チェックが入りますので、病気の早期発見にもメリットが大きいと思っています。自分の犬が検診時にお腹の中の癌が見つかり、早めに手を打てて救われたという経験もあり、特にシニア年齢になったら最低でも年1回程度の健康診断はお勧めしたいですね。

独自の取り組みなどはされていますか? 

不定期ですが、スタッフの技術向上を目的として、トリミングご利用の患者さまを対象に無料で血液検査や心臓の超音波検査を実施することがあります。売り上げになりませんから病院収入としてはマイナスですが、私を含めたスタッフの医療知識と技術を上げることは、皆さまに安心をお届けすることに直結するので、大事なポイントと思っています。獣医師だけではなく、スタッフ全員でその子の健康状態を把握している、ということができるよう取り組んでいます。私自身は皮膚科に力を入れておりますが、最近では、眼科で適切な診断ができるレベルまで向上させるため尽力しています。どの分野も一定水準の診療ができるよう、勉強を重ねているところです。

飼い主と動物が楽しく暮らせる環境作りをめざして

獣医師をめざしたきっかけを教えてください。

子どもの頃、動物好きだった両親によく動物園に連れて行ってもらったり、テレビの野生動物番組をよく見ていたこともあり、自然界の動物に興味を持ちました。なので野生動物に携わる仕事がしたかったんです。現実的にそれにいちばん近いのは動物園なのではないかと思い、動物園獣医師をめざしました。ところが、いざ就職となったら動物園は狭き門。一旦小動物の診察をしながら技術を磨き、いつかその夢をかなえたいなと思っていました。ところが、動物病院で日々の診療を行ううち、動物と関わるのはもちろん、飼い主さまとの会話の中に充実感を得られるようになり、この仕事にのめり込んでゆきました。今では動物園に行けなかっためぐりあわせに結果として感謝しています。

休日はどのように過ごしていますか? 

休みは日曜だけなので、セミナーや獣医師会の活動に参加することが多いですが、それ以外は、なるべく家族で過ごすようにしています。趣味は15年前から続けているロードバイクで、病院と家の片道10㎞往復を練習時間にして、レース参加を楽しんでいます。自転車仲間は異業種ですから、彼らとの交流からたくさんの刺激を受けます。それを自分の仕事にも生かすことができるのが非常に楽しいですね。

今後の展望や読者へのメッセージをお願いします。

医療以外の分野でも飼い主さまと動物が幸せに暮らせる環境作りをお手伝いしたいですね。例えば動物病院へかかったことのない様な、これから動物を飼おうと思う方や、猫を拾ったけれどどうしようといった身近な悩み相談ができる場として、どんどん活用してもらいたいです。獣医師の視点から、初めて飼うペットはどのような種類が良いのなどのアドバイスも差し上げられます。理想は、当院が地域の休憩所のような憩いの場になることです。気軽に相談に立ち寄っていただけるとうれしいですね。

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