東武スカイツリーライン越谷駅から徒歩9分、幹線道路沿いにある大きな犬と猫を模した入口が特徴的な「越谷どうぶつ病院」がある。院内は爽やかなブルーと明るい木の温もりが癒やしの空間をつくり出し、岩岡渉院長と岩岡佳織先生が好きだというパラオ共和国の思い出の品が随所に飾られ、おしゃれなカフェを思わせる雰囲気も漂う。獣医師として常に進化し、リノベーションを続ける動物病院として活躍し続けたいと願う岩岡院長夫妻に、クリニックの特色や診療にかける思いなど、さまざまな話を聞いた。
(取材日2017年7月25日)
―どうして獣医師の道へ進まれたのですか?
【岩岡院長】動物好きというよりも馬が好きで、獣医師をめざしました。大学に入学してまず馬術部に入ったのですが、そこには私なんかよりも数段格上の馬好きたちが集まっていまして、これはとてもではないけれどかなわないと思い、1年ほどで退部してしまいました。その後はやはり獣医師としての真骨頂は臨床の現場だと思い、臨床医の道を志したのです。
【佳織先生】小学生の頃、一緒に飼育係をしていた同じマンションに住む同級生がいたのですが、うさぎの赤ちゃんが育たなかったりする悲しい出来事があるたびに、獣医師になったら助けられるのかな、と話していたんです。それで将来は一緒に獣医師になろう、と約束をしていました。その後本当に2人とも獣医師になりまして、今も親友として親交があるんですよ。
―ご開業のいきさつを教えてください。
【岩岡院長】前身である「原動物病院」の先生がお辞めになることになり、良いご縁があってその後を引き継がせていただきました。外装や内装は私たちの好きなように改装しましたが、診察スペースやバックヤード部分はとても良く出来ていたので問題もなく、ほぼそのまま使わせていただいています。内装にはパラオから持って帰ってきた物を飾ったり、爽やかな水色と明るいウッドテイストを中心にまとめたりしています。
【佳織先生】私の実家が神奈川、院長の実家が茨城で、そのちょうど中間付近の越谷に良いご縁があって本当に感謝しています。院内のところどころにある木の浮き彫りのレリーフは、パラオ独特のストーリーボードというもので、パラオに伝わる物語を絵で表しているものなんです。そんなインテリアも楽しんでもらえたらうれしいですね。また院内掲示のイラスト類は、スタッフが手作りしているものも多いんです。ぜひ見に来てください。
―パラオに2年間住んでいたそうですが、日本との違いは感じましたか?
【岩岡院長】帰国して、日本の良さを痛感しましたね。環境の良さ、食事のおいしさに感動しました。インターネットで買い物をすると翌日には届きますからね。パラオでは、さまざまなことがスムーズには進みません。何か欲しいものがあっても、何ヵ月もかかったりしますから。また倫理観の違いにも悩まされたりしました。今、振り返ると笑い話ですが、当時はもう必死でしたね。さまざまな困難にぶつかって人間的に成長できたと思います。
【佳織先生】日本には妊娠をきっかけに帰ってきました。妊婦検診中にもらったパンフレットに、万が一の出血に対応するために、血液型が同じ友人知人を4人集めておいてください、と書いてあったりして若干不安になってしまいまして。パラオには、夫である院長は私に付き合って行ってくれた形になっていたので、振り返ってなかなか面白かったな、と思ってくれていればうれしいです。
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