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山下 智之 院長の独自取材記事

上大岡キルシェ動物医療センター

(横浜市南区/弘明寺駅)

最終更新日: 2023/02/28

弘明寺駅から徒歩約8分、上大岡駅から徒歩約12分、「上大岡キルシェ動物医療センター」は、犬猫から爬虫類や両生類、鳥類までカバーした年中無休の診療で、幅広く動物たちと飼い主を支える動物病院。地元出身の山下智之院長は、2016年の「上大岡キルシェ動物病院」開業当初から、移転拡張を目標にしてきたという。2021年末に「上大岡キルシェ動物医療センター」に移り、さらに獣医療の充実を実践している。山下院長はさまざまな診療分野のスペシャリストのもとで修業を積み、循環器、呼吸器、腫瘍を中心に専門性の高い知識と技術を併せ持つ。動物も人間も快適に過ごせる空間づくりにこだわったという新病院の概要や、めざす獣医療などについて、詳しく聞いた。(取材日2023年1月24日)

24時間365日診療をめざし、新たに体制整備

開業5年で新築移転されたのですね。

開業前から描いてきた青写真に「開業5年後の移転拡張」があり、それを実現する形で2021年末に新病院を開設しました。当初から「犬猫からエキゾチックアニマルまで幅広く、24時間365日診療する拠点」をめざしてきましたが、設備的にも人員的にもすぐに達成できる課題ではありません。そこで、5年区切りでマイルストーンを設定し、徐々に体制を充実させる方針をとったのです。移行するタイミングで、院名も「上大岡キルシェ動物病院」から「上大岡キルシェ動物医療センター」へと改めました。これは、より高度な獣医療へ対応する拠点としての矜持を示したものです。現在、休診日を設けず9時から12時、16時から19時半までの通常診療に加え、緊急時に事前連絡によりご利用いただける23時までの夜間緊急診療を提供しています。実際、夜間診療のニーズは高いと感じており、今後さらに拡充していければと思っています。

夜間に受診が必要となるケースも多いのですね。

実際、爬虫類などには夜行性の動物も多く、夜にようやく不調が見つかるというケースがよくあります。また、飼い主さんが仕事から帰宅したら、留守番をしていたペットに調子が悪い様子が見られたということも多いです。救急対応を求めて、当エリアを中心とした県内はもちろん、県外からも多数の動物たちと飼い主さんがいらっしゃいます。私が飼い主であったら、大切なペットに不調が訪れた際に、いつでも診てもらえる病院があってほしいという思いから、当初から24時間診療をめざしているのです。もちろん、体制に無理があってはより良い獣医療を安定的に提供することが難しくなりますから、マンパワーを中心に徐々に拡充して、体制を整えている段階です。

設備面でこだわったところがあれば教えてください。

超音波、エックス線、内視鏡などの検査機器に加え、CTを導入し、さらに高度な画像診断が行える体制を整えました。種によって診察室や待合スペースなどを分けられるよう、専用コーナーを設けています。私たち人間から見るとどの子もかわいいペットですが、草食系動物と肉食系動物では実は捕食関係にあることも。時には別の動物の臭いが空間に残っているだけで、具合を悪くしてしまうこともあります。大切な動物たちがそれぞれ快適に過ごせるよう、診察室は6室を用意して、基本的に種ごとに分けて対応しています。入院室も同様で、犬入院室、猫入院室、エキゾチックアニマル入院室に、動物用ICU入院室、温室と、動物種や状態に合わせて使い分けられる体制です。2階にはトリミング室とともに、1階待合室から中の様子がわかるホテル室も設けています。現在は、当院の猫の「はなび」が気ままに過ごしている様子をご覧いただくことが多いですね。

複数の獣医師とCTにより、幅広く高度な診療を追求

獣医師も複数在籍していらっしゃるのですね。

私を含めて8人の獣医師が診療にあたっています。基本的に専門種などを設けずジェネラルに診療しながら、必要に応じてそれぞれの得意分野を生かした診療を担う形です。人間同士と同じく、動物と獣医師にも相性がありますから、複数の獣医師が在籍していることはメリットになります。また、私の専門は呼吸器と腫瘍ですが、消化器や眼科、整形外科など別の専門を持つ獣医師もおり、各自の専門分野でレベルの高い診療を提供できるのも強みです。

どのような動物たちが多く受診されていますか。

犬猫と、それ以外のいわゆるエキゾチックアニマルでちょうど半々くらいでしょうか。エキゾチックでも哺乳類が多いのですが、爬虫類、両生類、鳥類など、本当にさまざまな種類を迎えています。以前、カタツムリの受診があったこともありました。普段からよく観察されている飼い主さんに生態などを伺い、相談しながら幅広く診療しています。かかりつけ医としての管理や予防を担う一次診療だけでなく、重篤な病気でセカンドオピニオンや高度な治療を提供する二次診療を求めていらっしゃるケースも多いです。また、動物園とも協力関係にあり、アルマジロや小型の猿といった比較的珍しい動物の診療にあたらせていただく機会もあります。

診療の際に心がけていらっしゃることはありますか。

飼い主の方のお話をしっかり聞くことです。お話を聞くことが不安解消につながることもありますし、何より身近に様子を見ている家族の気づきが、診療上大きなヒントとなることも多いのです。診察により器質的に問題がなさそうに見えても、ご家族が違和感を持っているような場合には、やはり何らかのトラブルが隠れていると考え、「何ともないですね」と簡単に断定しないようにしています。

開業からの理念を踏襲、人も動物も快適なクリニックに

クリニックを支えるスタッフさんたちについて教えてください。

開業からのメンバーがほぼ残ってくれていて、新しいメンバーが入っても自然に当初からの理念が伝わり、自然と一員として迎えられるチームができています。医療というものはある程度スタッフの犠牲の上に成り立っているようなところもあると思っていて、ストレスの多い仕事だからこそ、余裕を持って従事できるように環境整備には気を配っています。動物たちと同様に働く人間も快適に過ごせるよう、新設の際には2階に医局やスタッフルームとして使える空間を広く確保し、気分転換に使えるトレーニングルームも作りました。

院長が獣医師をめざされたきっかけがあれば教えてください。

小さい頃から動物が好きで、甲虫やザリガニ、トカゲ、スズメ、リス、ハムスター、カメなど、さまざまな生き物を飼っていました。幼い頃は集合住宅に住んでいて犬や猫は難しかったのですが、10代の頃戸建てに引っ越してから犬や猫とも暮らしてきました。そうした経験から、どんな動物でも本当の意味でのかわいさを理解できていると自負しています。小学校高学年の頃にはすでに将来は獣医師になると決めており、その後の進路選択も一貫してその道に。獣医師になってからもいずれは地元で開業をと考え、そのために必要な知識と技術を身につけるために、呼吸器、循環器、腫瘍を中心に一流だと思うさまざまな診療科のスペシャリストのもとで経験を積ませていただきました。当時は日替わりで別の先生のもとで働くような大変な時期も過ごしましたが、現在の診療につながっていると感じています。そうした経験はいずれ恩返ししたいとも考えています。

今後の展望を教えてください。

まずは24時間365日の診療体制を確立し、受診先がなくたらい回しになってしまうような子を一匹でも減らせるように尽力したいです。また、科ごとに診療日を設定するなど、さらに高いレベルで専門性を追求できると良いですね。さらに、当院では大学の病理の先生ともつながりがあり、残念ながら亡くなってしまった動物の病理解剖を行う機会も多くあります。6年間の蓄積により、これまで情報不足により治療が確立していなかった部分でも、多くの情報が集まってきました。そうした情報を学会などの機会で積極的に発信し、獣医療全体の発展にも尽くしていきたいと考えています。

最後にひと言メッセージをお願いします。

家族が感じる違和感の背景には、診療上の大きなヒントが隠れていることも。気になることがあれば、どんな小さなことでもご相談いただければと思います。獣医師の目とはまた異なる、家族の目が動物のSOSを見出すことも多いのです。動物たちと長く時間を共有する家族だからこその気づきを大切にしてください。

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