西武新宿線小平駅南口より徒歩10分。旧青梅街道沿いに建つ「にれのき動物病院」は2016年に、すぐ近くから移転。院長の山口匠(しょう)先生によると、2012年の開院後、手狭になったため、今まで通ってきた飼い主たちが困らないよう、近い場所にこだわったという。同院は犬・猫だけでなく、うさぎ・フェレットなどのエキゾチックアニマルも対象にしており、ペットホテルやトリミングサロン、マイクロチップの取り扱いなども行っている。昼休みに訪れると、診療を終えケージを抱えた飼い主たちが、スタッフと談笑していた。笑顔が優しく、物静かな雰囲気の山口院長は、丁寧に言葉を選びながら語る姿が印象的。優しいまなざしは、動物たちにも向けられているのだろう。
(取材日2016年12月26日)
―山口先生が獣医師をめざされた理由をまずはお聞かせください。
動物は小さい頃から好きで、家でも犬と猫を飼っていましたから身近な存在でした。中学生の時、柴犬が病気で亡くなってしまい、「自分が助けることができたらよかったのに……」と思ったのが獣医師をめざしたきっかけです。後になって、その病気が予防をすることができたということを知りました。今は、飼い主さんの意識もとても高くなっていますが、「うちは大丈夫」とおっしゃる方もいるので、予防の大切さは伝えていきたいですね。
―どんな動物が来院されるのですか?
犬と猫がやはり多いですが、最近のブームもあり猫がより増えている気がします。うさぎ、フェレット、ハムスターもよく診ますね。フクロモモンガやハリネズミなどもいらっしゃいます。日々によって来院する動物種が偏ることもあるので面白いです。それぞれに飼い方も診療での注意点や扱い方もかなり違う分、多くの知識と経験が必要になりますが、やりがいがあります。また当院では猫にとってストレスが少ない環境になるよう配慮しており、待合室では仕切りを設けたり、猫が安心するフェロモンを発生する装置を設置したりしています。待合室で待つのが苦手な場合は外のベンチも活用いただければと思います。
―来院の理由については何か傾向がありますか?
犬も猫も高齢化とともに心臓病といった循環器の病気やがん、腰痛などが増えていますね。心電図、レントゲン、エコーなどの機器を導入し、早期発見、早期治療をめざしています。エキゾチックアニマルはハリネズミ、フクロモモンガ、デグーなど対応している病院が少ない動物も来院しています。飼育指導など、当院で出来る限りのことは行えるよう常に学会に足を運んだりしておりますので、犬と猫だけではなくエキゾチックアニマルについても気軽にご相談いただきたいですね。
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