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高橋 木綿子 院長の独自取材記事

恋ヶ窪動物病院

(国分寺市/恋ヶ窪駅)

最終更新日: 2023/01/22

国分寺市恋ヶ窪駅から徒歩7分。「恋ヶ窪動物病院」の院長高橋木綿子(ゆうこ)獣医師は、昔から動物が大好きだったものの、女性が一生続けられる職業として獣医師をめざし始めたのは26歳のとき。大学卒業後は個人のクリニックで臨床経験を重ね、尊敬する獣医師との出会いから、高度医療だけに頼ることはしないという診療スタイルをとるようになった。高橋院長は、「飼い主が後悔することのない治療」を最優先に掲げる一方、「私たちの役割は後方病院へ送って終わりではない。飼い主に最新の治療知識と情報を提供するため、常に勉強を怠らないことが大事」と語る。動物の幅広い主訴に対応し、地域のかかりつけ医として診療を行う高橋院長に、最近増えている動物の病気から獣医師になった経緯などたっぷりと伺った。 (取材日2014年11月12日)

飼い主がペットと過ごした日々を後悔しない診療を

診療対象動物と、最近増えている主訴などを教えてください。

診療対象動物は、犬、猫、ハムスターや小鳥などで、猫よりも犬が2割ほど多くなっています。最近増えているのは、「溶血性貧血」という血液を自分の抗体で破壊してしまう病気や、免疫介在性の「腸炎」、握っただけでも青あざができてしまう「紫斑病」など、免疫系の病気が昔に比べて大変多くなったように思います。もっとも、多くなったと言っても昔は診断方法が確立されていなかった、あるいは病気そのものが知られていなかったからかもしれませんが。犬や猫は、人間のたどっている病気を後追いしていますよね。がんだって、本来なら体の免疫作用によって淘汰されるはずがそうならないために、身体を蝕んでしまうのです。他には尿道結石なども増えており、もしかしたら、食生活が影響しているのかもしれませんね。

同院で実施されている、診療の特徴を教えてください。

「この地域で暮らすペットのかかりつけ医になりたい」という思いでこの地に開業し、14年が経ちました。開業当初は、手術での摘出が不可能な、体中に転移したがんにも抗がん剤治療を行っていました。ですが、多くのペットが副作用に苦しみながら死んでいくのを目の当たりにし、もしかすると、抗がん剤治療を行わなかった方がかえって長生きできたのではないかと疑問を抱くようになりました。何より、辛い治療期間のせいで飼い主さんが「二度とペットを飼いたくない」と言ってペットロスに苦しまれているのを知り、高度医療が必ずしも飼い主さんや動物の幸せにつながるわけではないのではと考えるようになりました。今では、「飼い主さんが、後々後悔しないような治療をする!」というポリシーのもと診療に励んでいます。人と動物では、予後に生きられる期間が決定的に違います。苦しい治療で数ヵ月の延命をし、ペットも飼い主も憔悴させてしまうよりも、より自然な最期を迎えてほしい。その方が飼い主さんは、その後のペットとの暮らしを前向きに考えられるのではないでしょうか?

そうした診療スタイルへの飼い主さんの反応はいかがですか?

当院でもレントゲンやエコーなどで検査を行っていますが、より詳しい検査をするためには大学病院をお勧めしています。しかし、こちらがお勧めしても実際に検査をご希望される方は半分程度で、残りの方は、「苦しくなったら痛みを軽減する薬をください」とおっしゃいます。それを見る限り、私と同じような考え方の飼い主さんが、多く来院されているのかもしれません。もちろん中には「できることなら何でもしてあげたい」という方もおられます。実は、後方病院へ送るにしても、獣医師には最新の医療知識や情報が不可欠です。私たちの務めは高度医療病院に送って終わりではなく、現時点でどのような治療が可能であり、その治療にはどのようなリスクを伴うのか? そのために最適な病院はどこなのか? ということをしっかりと把握した上で、飼い主さんにお伝えすることなのです。正確な情報なくして、飼い主さんが最善の治療を選択することなどできませんよね。常に勉強を怠らないこと。それが、飼い主さんとペットに対する獣医師の責任です。

文系の大学を卒業後、一度は就職したものの獣医学部に再入学し獣医師をめざす

医師になろうと思ったきっかけは何だったのですか?

東京で生まれ、昔から動物は好きでしたが、それだけが獣医師になった理由ではありません。私は最初、津田塾大学の国際関係学科に進学しました。卒業後はマスコミ志望だったものの狭き門で、大学で学んでいたカンボジア・ポルポト政権の勉強で大学院へ進むことも考えていました。当時は男女雇用機会均等法が制定されるなど、女性の社会進出が盛んに叫ばれていた時代。結局、法律事務所の秘書として働きだしたものの、これでいいのかと毎日悩んでいたのです。その頃、プライベートで習っていたカンボジア語教室のご縁で、テレビの臨時スタッフの仕事を紹介されました。そこには多くの獣医師がいて、昔から動物が好きだったことを思い出した私は、一生続けられる職業として、獣医師になることを決めたのです。

そして、東京農工大学に入られたのですね。

そうです。4年生になってからは内科を専攻しました。公務員や公衆衛生で会社勤めをするのではなく、自分一人でもやっていける職業を選ぼうと思ったからです。前職の影響で、獣医師になれたらアジアやカンボジアで仕事をしたいという思いもありましたが、入学した年に結婚し、29歳で出産した私にとって、海外移住は現実的ではありませんでした。その後は川崎の動物病院に就職し、初歩的なことからいろいろと教えてもらいました。先鋭的な治療方針を実施する病院でしたので、設備面でもどんどん新しいものを導入していました。その後は、国立市の動物病院に移動し、とても自然体の治療をされている院長のもとで、多くのことを学びました。その時の教えが、今当院で実施している「無理をしない治療」にも通じています。その院長も、動物たちの治療や死を自然な形で受け入れ、無理な抗がん剤治療などは行わない主義でした。開業後は、それまで学んできた経験を生かし、飼い主さんが何を望んで治療にいらしているのかをよくくみ取って治療することに専念しました。丁寧にお話しを伺い、説明はわかりやすく紙に書くなどして伝えるようにしています。

治せる病気を重症化させないために

こちらには、ペットホテルやトリミングルームを併設されているのですね。

はい。トリミングは看護師兼トリマーが実施しています。普段から近くで診療を見ているスタッフがトリミングするので、定期健診を兼ねているようなものです。ペットが定期健診で病院を訪れることは少ないものの、トリミングでは、大抵2ヵ月に1度はいらっしゃいます。腫瘍などに気づいた場合は、すぐに私に相談してくれます。また、皮膚炎の場合には、普通のシャンプーにするか、薬用シャンプーで洗うべきかの判断も自分たちでしています。ただ、薬用シャンプーの種類はとても多く、原因が寄生虫なのか細菌性なのか、また、マラセチア菌というカビが原因かによって種類が変わるので、自分たちで判断が難しいときにはすぐに相談を受けます。こうした対応は、やはり病院にトリミングを依頼するメリットだと思います。

ご自身では、何か動物を飼われているのですか?

雑種の犬と、猫を飼っています。猫は、小笠原の母島からやってきました。母島では、野生化した猫が天然記念物のカツオドリを捕食して問題になっており、保護された猫の飼い主を捜していたので引き取りました。動物は友達みたいな存在ですよね。犬と猫ではありますが、2匹とも仲良くやっています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

多くのペットを日々診察する中で、「もう少し早くに診てあげられれば、こんなにひどくはならなかったなあ」と思うことがよくあります。私は狂犬病の予防接種を行うこともありますが、その中にはかかりつけ医をもたないワンちゃんもいます。まだまだ、飼い主さんにとって動物病院の敷居が高いのだと実感しますよね。料金が高いという不安もあるのかもしれません。当院のホームページには、治療料金を細かく明記してありますので、金額に不安のある方は一度ご覧になってからいらしていただければと思います。「ちょっと気になること」のご相談はお電話でも良いので、お気軽にご相談ください。

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