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遠藤美紀 院長の独自取材記事

池尻大橋ペットクリニック

(世田谷区/池尻大橋駅)

最終更新日: 2023/01/22

池尻大橋駅から国道246号線沿いを歩いて5分ほどの場所にある「池尻大橋ペットクリニック」。開院して今年で6年目、遠藤美紀院長は腫瘍・がんの分野において、知識と経験共に豊富で日本獣医がん学会獣医腫瘍科認定医I・?種を取得している優秀な先生。「飼い主さんと動物達にはとにかく誠意を持って接するように心がけています」と真剣に話す姿やクリニックで飼っている猫にやさしく話しかけている様子から、動物が本当に好きであることが伝わってきた。(取材日2010年3月2日)

先生は、腫瘍・がん治療のスペシャリスト

得意分野はがん・腫瘍治療だそうですね。

そうですね。私はこちらに勤務するまでは12年ほど麻布大学付属病院獣医腫瘍科で研究、診療をしていました。日本獣医がん学会獣医腫瘍科認定医I・?種を取得していることもあり、特にリンパ腫や組織球肉腫などの場合は他の動物病院から紹介されて来られるワンちゃん・猫ちゃんも多いですね。当クリニックでは、抗がん剤治療と手術の両方を行っています。

がん・腫瘍治療で重視されていることは?

がん・腫瘍があるからといって、とにかく治療をすればいいというものではないんです。治すことももちろん大事なのですが、治しきれないこともありますよね。そういった場合、いかに残された時間を苦痛なく穏やかに過ごさせてあげるか、ということが大切だと考えています。飼い主さんと今後のことをよく話し合って、飼い主さんが納得できる方法を取るようにしています。また治療をする場合には、最初に飼い主さんとよく話し合います。当然、パニックになる方もおられますので、わかってもらえるまで絵を描いてご説明したりすることも。治療は医師が強制するものではないので、最終判断は飼い主さんに委ねますが、治療法に関しては細かくご説明しますよ。例えば、「こういう治療の場合はあと何年くらい生きられて、これくらいで再発します。抗がん剤治療の場合だとこういう風になって、治療をしない場合はこうなって……」というように。その上で、この治療をするのがいいのでは、という私の意見をお伝えして、最終的には飼い主さんに決めてもらうんです。

"痛みのない治療"も重視されているとのことですが。

はい。がんに限らず、手術をした後は人間と同じで必ず痛みがあるんですね。だから、術後を快適に過ごさせてあげるために、きちんと疼痛管理をしてあげるようにしています。そうしてあげた方が回復も早いんですよ。

飼い主さんと接していて感じることは何ですか?

がん治療って本当に大変で、費用もかかるんです。良い薬になればなるほど高額ですし。でも、飼い主さんは皆さん本当に色々と頑張って下さって……。そんな飼い主さんの姿勢には頭が下がりますね。これまでの色々なことを思い出すとこみ上げてくるものもありますね。

がん・腫瘍の早期発見はやはり難しいのでしょうか?

そうですね。体表部に現れるものはわかりやすいのですが、口の中、目の奥、お腹の中などは症状が出てからでないとわかりにくいんです。でも、症状が出てしまってからでは遅くて、手がつけられない状態のケースが多い。だから、うちでは6〜7歳以上の子には年に1回、レントゲンや超音波の検診をお勧めしています。検診をした子の中には、症状は特にないのにお腹の中には10cmくらいの腫瘍が見つかった、なんていうケースもありました。検診はお葉書などでも勧めていて、ここ1〜2年はすぐに予約がいっぱいになってしまう状況ですね。

動物が大好きで、物心ついた頃から獣医師を目指す

獣医師を目指そうと思ったきっかけは?

物心ついた頃から獣医師になりたいと思っていました。動物が大好きで、幼稚園や小学校ではうさぎなど動物の飼育係をやっていましたね。家でもうさぎやハムスターなどを飼っていましたよ。家族や親せきが獣医師や医療関係というわけではありませんでしたが、動物が好きで自然と獣医師を目指して現在に至ったという感じです。

大学卒業後に勤めていた病院について教えて下さい。

みなとよこはま犬猫病院(旧永岡犬猫病院)で3年間勤務しました。整形外科を中心に診療を行っていて、獣医師が何人もいるような大きな動物病院でした。当然、患者さんも多くていつも忙しかったですね。多く診ていたのは、小型犬・大型犬の関節疾患や骨折などです。都会では意外と交通事故などは少なくなってきているので、交通事故で運ばれてくるというよりは、生まれつき関節が弱い子などを診ることが多かったかもしれません。

がん・腫瘍治療に興味を持ったきっかけは何ですか?

大学時代にお世話になった研究室の先生の影響が大きいですね。腫瘍を専門にされていて、授業は面白くてわかりやすいし、人間的にも魅力的な先生でした。腫瘍分野においては権威のある方で、指導して頂くことで大変勉強になると感じていました。ただ、先ほどお話ししたように、大学卒業後は整形外科を専門とした病院に勤務していましたし、当時は抗がん剤治療に対して恐怖感もありました。抗がん剤治療で失敗したり、最悪な場合は亡くなってしまうこともあるからです。そこで、もう一度大学に戻って、がん・腫瘍についてきちんと勉強し直すことにしたんです。その後は、大学で12年間くらい研究をしながら診察を行っていました。大学病院には大きく分けて、腫瘍内科・腫瘍外科・放射線治療と3つあるのですが、放射線治療は大学病院でしか行えないのでクリニックから紹介されてくる患者さんも多かったですね。

当時、先生が特に多く担当した腫瘍・がんの種類を教えて下さい。

皮膚癌、乳腺腫瘍を治療することが多かったですね。また、リンパ腫など抗がん剤治療が必要な病気もよく診ていました。クリニックの先生から紹介して頂くことも多かったです。犬種によって、なりやすい腫瘍やがんが違いますし、腫瘍・がんにおいては様々な症例を扱っていましたね。

普段からペットとよくコミュニケーションを取ってあげて

こちらでは分院長ということだそうですが。

はい。こちらは分院で本院は亀戸にあるのですが、ちょうどこの分院が出来る時に本院の院長からお声をかけて頂いたんです。私自身、そろそろ開業しようかなと考えていた時で、この場所は自宅からも近かったということもあり、タイミング的にとても良かったんです。

飼い主さんに勧めていることはありますか?

ペットの体をよく触ってあげるようお勧めしています。普段からそうしていると、体に異常が出た時に早く気付いてあげられるし、コミュニケーションを取る意味でも大切なことです。特に猫の乳がんは、たった1〜2cmのものでも治らないことが多いんです。1cm以下でも悪いものだと転移してしまっていたり。また、口の中は意外と見ないと思いますが、歯磨きなどをしてあげて普段から口の中や歯を見てあげて欲しいですね。あとはちょっと高くても、なるべく質のいいご飯をあげて欲しいです。値段が安い質の悪いご飯は、結石が出来やすくなったり、腎臓とか肝臓に負担がかかってしまったりしますので。

診察の際、心がけていることを教えて下さい。

飼い主さん一人一人に対して誠意を持って接することですね。来院するワンちゃん・猫ちゃんに対しても、自分たちのペットのように思っています。診察のときには、声をかけてあげて、力ずくで押さえつけたりせずなるべくストレスをかけないようにしています。大切な命を預かるわけですから、とにかく誠意を持って、きちんと接するようにしています。

お休みの日はどのように過ごされていますか?

家で掃除、洗濯に追われています(笑)。体を動かすことが好きなので、ジムに泳ぎに行くこともありますね。あとはマッサージに行ったり。自宅では猫を1匹飼っています。患者さんが拾った猫を頂いたんです。実は、当院でも猫を飼っているんですよ。もともとは、輸血が必要な子に対応できるように、と飼い始めたのですが、今ではそういうこともなくなってすっかり可愛いペットになっていますね。

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