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長江秀之 院長の独自取材記事

ナガエ動物病院

(世田谷区/経堂駅)

最終更新日: 2023/01/22

小田急線、経堂駅から歩くこと約15分、3階建ての「ナガエ動物病院」が見えてくる。1987年の開院以来、犬猫専門の治療に取り組まれている長江秀之院長。臨床での豊富な経験を持ち、最新情報を発信する執筆活動や学会での講演など、日本獣医界のレベルアップのために幅広く活動されている。遠方からも長江院長を頼りに、猫や犬の病気で悩む方が多数訪れているという。「動物を治すだけではなく、そのご家族との絆を大切にしています」と語る長江院長。どんな患者にも分け隔てなく愛情を注ぎ、時には保護した仔猫の里親探しを手伝い、時には保護した猫を病院で引き取ることもある。確かな技術に加え、心から動物を思う温かい人柄が、たくさんの動物や人との絆を深めている理由に違いない。今回、長江先生に獣医師をめざした経緯や、現在の犬猫の疾患の傾向ついて、さらに飼い主の心得などを教えていただいた。 (取材日2012年8月1日)

素直に動物が好きだから獣医師をめざした

獣医師を志した理由を教えてください。

とにかく動物が大好きで、動物のためになりたいと思いました。両親も動物が好きで、物心ついたころから、犬、猫、鳥に囲まれて生活していたんです。また、会社に勤めるよりも自分で何か仕事がしたいと考えていたので、やっぱり獣医師しかないと(笑)。日本獣医畜産大学(現:日本生命科学大学)へ進み、獣医学科が4年制から6年制に変わったときの第一期生です。卒業後は大学で研究生をしながら勤務医としても経験を積み、3年半後に開業しました。私は名古屋出身ですが、妻が三軒茶屋の出身なので世田谷を選びました。10年目を迎えたときに今の場所へ移り、開院からはトータルで25年になります。私は小さい頃から家の中でじっとしていられないタイプで、小学生から大学生までボーイスカウトに所属し、毎週のようにキャンプに行っていました。獣医師は立ったり座ったりと動きまわる仕事なので、それも自分に合っていました。

患者さんの特徴はありますか?

当院は犬猫専門に診ておりその割合は半々で、近隣のみならず遠方から来られる方も多くいらっしゃいます。私が勤務医として勤めていた頃からずっと通ってくださる方や青森や軽井沢から日帰りで来られる方、一番遠い方はアメリカ。その方は日本に動物を預けていて、何かあると帰国されてお見えになります。私は動物の輸液について専門書で連載を持ち、特に猫の腎臓病への自宅での皮下点滴対応について、ドクター向けに講演しています。自宅でも正しい方法で輸液ができれば、月1度程度の通院で体調チェックをすれば問題ないので、患者さんもご家族の負担も大幅に軽減できます。その講演の内容をインターネットで見たり、人づてに聞いたりして、当院を尋ねてくる方が増えているのかもしれません。

時代と共に犬・猫の疾患に変化を感じていますか?

昔は交通事故が多かったですね。動物を外に出してラフに飼っていた時代ですから、フィラリアやジステンバーなどもいっぱいありました。今は、お家の環境が整った中で暮らしていて予防も万全なので、その手の病気や寄生虫疾患は殆どないです。私が子どもの頃は、猫の寿命は10年程でしたが、今では20年は普通ですし、犬でも24歳という子がいましたよ。ケアの向上で動物が長生きになり、ここ数年では腫瘍、腎臓、肝臓、胆嚢の病気が特に目立ってきましたね。環境がよすぎて動物の肥満が増加しているのも、これらの病気の原因のひとつですが、早めに病院に来て病気の早期発見を心がけているご家族が多いので、重症化は防げています。当院ではペットドックを年1回、通常料金の半額程度で行なっています。血液検査、レントゲン、心電図、超音波、尿検査、検便などを全てセットにし、発症する前から病気を見つける機会をつくらせていただいています。

ぺットからコンパニオン・アニマルという意識へ

ペットの治療で心がけていることを教えてください。

私たちにとっては、動物は患者さんで人間はご家族。今、獣医業界ではペットという単語は学会や専門書など発表の場ではNGワードです。ペットは一方的に愛情を注ぐもの。トカゲやヘビを飼う場合はペットですが、犬や猫は意思疎通ができるのでコンパニオン。仲間という考えで「コンパニオン・アニマル」という呼び名に変わりつつあります。治療でも、決して一方的に押し付けるのではなく、時間をかけてさまざまな選択肢をお伝えして、必ず見積りもすべて提示します。やはりお話しているだけだと、ご家族も「じゃあ、いいようにやってください」と答えてしまう傾向があるので、それは避けなければいけません。選択肢の中から動物とご家族にとって一番いい方法を選んでいただき、それを我々は最大限バックアップしていきます。もちろん、疾患によってはこの治療法しかないというときは強く押すこともあります。私も駆け出しのころは、動物さえ治せばいいと思っていた時期がありましたが、獣医師の経験を通じて「ヒューマン・アニマル・ボンド」という言葉に巡り合い、大きく変わりました。臨床は動物の上に成り立っているのではなく、人間と動物の間にある絆の上になり立っているのです。たとえ動物が治ってニコニコと帰っても、病院のドアを出るときにご家族が「なんだよ、この病院」と不信感を抱いたら、治療は失敗。やはり絆を大事に考えながら、ご家族にしっかりと理解していただいて、動物とご家族が納得した治療を常に心がけています。

ご家族とはどう向き合っていらっしゃいますか?

ご家族は色々考えて病院にいらっしゃるので、私はすべて受けとめて、すべて聞きます。ご家族はいつも患者さんと一緒にいるので、その言葉の端々に病名が隠れているんです。それを見つけ出すのは獣医師の役割。たとえば「食べていないようなのです…」と言っても、本人は食欲があるのに食べていなければ口に問題があると疑いますし、本当に食欲がなければ内臓疾患を疑います。「どんな食べかたなのですか?」とより詳しく聞いていくと、そこに答えが必ず見つかります。

動物が亡くなってしまった場合のご家族のメンタルケアはどうされていますか?

心臓や脳の突然死以外は、悲しいですが死のタイミングはある程度は予想できます。お別れの時期が見えてきたら、残された時間をどう過ごしたいのか、いつもご家族とお話をします。残った時間は病院で過ごしますか、お母さんが抱っこしながら過ごしますか、人口呼吸器をつけてでも延命処置しますか、お家で自分の大好きなベッドで眠らせてあげたいですかと。どういう選択をするにしても、最後に絶対にご家族が後悔しないように、しっかりお話しています。先日は、私に病院で看取ってほしいというご希望があり、夜の9時から翌朝の7時までご家族と一緒に付き添わせていただきました。気持ちをこめて治療していますから、患者さんが亡くなると泣いてしまいます。

動物の健康維持のために、気軽に動物病院を訪れてほしい

今後の目標は何ですか?

いつもそうですが、手を尽くしても患者さんが亡くなってしまうのはつらいものです。その時は自分が最善を尽くしたつもりでいても、その後経験を積んで「あの時は、もっとああやればよかった」と後悔します。その知識をもう1年、もう2年早く自分が得ていれば、あの子を救えたのに……と。先日、自分の指導教授が退官されたのですが、記念のコップに「一生勉強」と書いてくださいました。その言葉を忘れずに勉強を続けて、患者さんやご家族の気持ちにもっと応えられる獣医師になりたいです。また、私は日本臨床獣医学フォーラムと日本動物病院福祉協会の二つの副会長を務めていて、獣医界全体の向上の一翼になるべく活動しています。この団体では、福島へ震災直後から何度も行きました。足りない薬を車いっぱいに積んで届けたり、現地の獣医師のお手伝いをさせていただいたりしています。大きな夢は、日本中の獣医師がレベルアップして、日本中の動物が幸せになって、日本中のご家族が幸せになること。そのためにも、やはり一生勉強です!

先生のプライベートも少し教えてください。

子どもの頃は犬も猫も家族でしたが、開業してからはずっと犬と一緒に暮らしています。猫も大好きなんだけど(笑)。今は黒いラブラドールで、その前はフラットコーテッドレトリバーと大型犬派です。当院には相模原で拾った兄弟猫も暮らしていますよ。気分転換には犬を連れて伊豆の白浜へ波乗りにいきます。仕事で疲れても体を動かして、ストレス発散です。

動物を飼うために改めてアドバイスをお願いします。

実は「飼う」という言葉もNGワードで、動物を飼っている、餌をやっているという意識ではなく、動物は一緒に生活しているコンパニオンだという気持ちを持つことが一番の基本。いつも触る、声をかける、コミュニケーションをとることがとても大事です。そして、ちょっとした変化に気がついたら、迷わず動物病院に足を運んでほしいです。怖がりさんの猫ちゃんやワンちゃんが待合室で一緒になっても、待合の場所を変えるなど対処していますので安心してお越しください。動物病院は決して敷居は高くありません。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

まだ若い動物の場合は、普段と様子が違うときでも、ちょっと体調が悪いだけかな、年をとってきたからかなと、病気を見過ごしてしまいがちです。人間なら、体調が悪ければ、安静にしたり自分でコントロールしたりするじゃないですか。でも動物は我慢の閾値がかなり高いので、ぎりぎりまで普通に元気にしているんですよ。でも、その閾値を越すと一気に病気が見える。ご家族が病気だと思って連れてきたときには、重症化しているケースが多いです。動物も約20年は生きます。人間が100歳生きるとすれば、動物の1年は人間の5年に相当します。年1回病院に来ても、人間で考えると5年に1回しか病院に行ってない計算です。動物のためには、最低でも季節の変わり目には病院に行って、獣医師に顔を見せて、おしっこやお食事の様子など、ご家族にいろんなお話をしていただくようにお願いしたいです。

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