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重岡 宏 院長の独自取材記事

東松戸どうぶつ病院

(松戸市/東松戸駅)

最終更新日: 2023/01/22

東松戸駅より徒歩一分の好立地に「東松戸どうぶつ病院」はある。院内は清潔に保たれているだけでなく、一度腰を落ち着けると長居したくなるアットホームな雰囲気に包まれている。というのも、待合室に置かれた手作りのスタッフ紹介やトリミングのチラシ、動物用のフード皿などが気持ちを和ませてくれるから。そんなクリニックの院長を務める重岡宏院長は物腰柔らかく、取材に丁寧にお応えいただけた。多くを語らない中でも、獣医療に傾ける強い思いが感じられた。「松戸市は僕にとっても馴染み深い土地。ここで暮らす動物と飼い主さんのためになる診療を行っていきたいですね」と語る院長に、獣医師をめざしたきっかけや診療モットー、今後の展望までじっくり伺った。 (取材日2015年2月16日)

動物にストレスを与えず、飼い主にも無理をさせない

最初に、先生の診療モットーを教えてください。

動物にできるだけ痛みを感じさせない治療を大切にしています。獣医学の中では最近、痛みに対するケアが重視されているのですが、僕自身、動物にはできるだけつらい思いをしてほしくないと思っています。痛みを軽減する治療の一環として、手術中・手術後の痛み止めには細心の注意を払っています。それぞれの動物の性格に合わせていくつかの薬を組み合わせ、薬効の強さを考えて使用しています。どんな動物も痛みが強いと体調を崩しやすくなりますし、手術後にご飯を食べられるようになるまでの期間、回復力に影響してくるからです。痛みを取り、回復を早くすることによって、リラックスできる自宅になるべく早く戻れるようにしています。

診療する際に、先生が特に心がけていることは何ですか?

治療をした後、飼い主さんが後悔しない診療計画を立てることです。動物の治療は、飼い主さんによって治療してほしいと望む範囲が違います。医師がどんなに「治療をしたほうがいい」「手術をしたほうがいい」と言ったところで、飼い主さんが望んでいなければそれは余計な負担にしかなりません。当然、腫瘍の有無など具体的な病状に合わせて、動物の現状と必要な治療をお話ししますが、最終決定は飼い主さんに委ねます。以前、治療を続けても完治するかわからない難病の動物を診たのですが、その飼い主さんがどんどん憔悴されてしまったんです。それを見たとき、いくら動物のためとはいえ、飼い主さんに無理がないように考えることも必要だったと強く感じました。動物のためになるのは当然ですが、できる限り飼い主さんの気持ちに寄り添った診療を行っていきたいです。

トリミングが人気だそうですね。なぜ動物病院にトリミングルームを設けたのですか?

トリミングをしに病院へ通えば、スタッフや院内の様子がわかり、病気になった時も飼い主さんやワンちゃんが安心して受診できると思ったからです。トリミングのついでなら心配事の相談もしやすいですし、ドクターにとってもトリマーさんと協力してワンちゃんの様子を観察できるのはメリットが大きいですね。また、ほとんどの場合、トリマーさんを嫌いなワンちゃんはいないので、トリミングをしに動物病院へ通えば、ワンちゃんの記憶に「ここは怖くない場所」とインプットされ、病院を嫌がらなくなります。これは治療をスムーズに行うためにも重要なポイントです。普通なら「痛い」「苦しい」といったイメージの病院の中に、「可愛くなったね」「キレイになったね」と笑顔のあふれる空間がある。それはとても気持ちのいいものですよ。

しつけも習慣も生後3ヵ月が勝負。飼い主への働きかけに努める

クリニックの特色を教えてください。

レーザーを使用した、幅広い治療が行えるところです。手術でレーザーを使用するのはもちろんのこと、当院では歯周病の治療に応用しています。椎間板ヘルニアの治療や手術で取り切れないがんに対する温熱療法などに使用することもありますね。レーザーには、薬剤を用いたときの様な副作用がないという利点があります。また、僕は「できるだけ体の中に糸を残さない手術」を大切にしていて、避妊去勢手術などもレーザーで手術すると体の中に糸を残さないようなことも可能です。最近はどの医療現場でもできるだけ体の中に糸を残さず、動物の将来を考える手術が主流です。皮膚をくっつけるには必ず縫合しなければいけませんが、その時に使う糸もできるだけ体に負担のない質の良いものを使用しています。これは自分のこだわりであって、特色といえるかわかりません。ただ、動物にとって少しでもいい治療になるよう、こだわる部分はできるだけこだわっていたいですね。

クリニックで行っている「パピーパーティー」とはどのようなイベントですか?

これは当院にいらしている方限定で、生後半年までの子犬を飼っている飼い主さんに直接お声かけして行っているイベントです。パピーパーティーの目的は、まず子犬たちに他のワンちゃんや病院に慣れていただくこと。これを僕たちは“社会化”と呼んでいますが、小さいころに楽しい思い出があると、嫌がらずに病院へ来てくれるようになるので、今後の健康のために重要です。飼い主さんにはパーティーの場で、しつけや爪切りなどのホームケアについてもお話しさせていただいております。

飼い主さんが普段からできる“社会化”の訓練はありますか?

散歩に連れて行くことですね。“社会化”は本来、生後3ヵ月以内に身につけるのが理想的です。ワクチンをすべて打ち終わるまでは、リードをつけて外を散歩させることはできません。しかし、本当に3ヵ月間外の世界を知らずに育ってしまうと、いざ外に出た時に車や家族以外の人、他のワンちゃんを見て強い恐怖を感じてしまうのです。3ヵ月を過ぎるとワンちゃんにも理性が働き、好奇心より恐怖心が勝るようになってしまうんですね。抱いて外を歩くなどして外の世界に慣らしてあげれば、世の中に対する恐怖心やストレスは軽減できるでしょう。当院にいらしている飼い主さんには、3ヵ月より前にいろいろな経験をさせてあげてほしいとお話ししています。

可愛がっていたうさぎとの別れ。それが命と向き合う気持ちの原点

先生はなぜ獣医師をめざしたのですか?

獣医師という職業を具体的に思い描いたのは、高校3年生の受験の時です。当時、僕はまだ進学するか、就職するかも悩んでいました。しかし、これから自分は何をしたいのか、本気で悩んだ時に出た答えが獣医師だったのです。獣医師を志すようになった大きなきっかけは、可愛がっていたうさぎがなくなったことですね。飼っていたうさぎは病気ではなく妊娠が原因でなくなったと言われたのですが、僕は妊娠したことにすら気づいてあげられませんでした。自分の知識がなかったばかりに、救えたかもしれない命が救えなかった……その気持ちが僕を獣医師の道へ導いてくれました。

クリニックの今後の展望を教えてください。

これから行っていきたいと思っていることが3つあります。1つ目は、歯磨き教室を開くこと。当院では普段の診療の中でも歯磨き指導に力を入れているのですが、それをもっと広く皆さんで共有していきたいと思っています。歯磨きを小さいころから慣らしておくことが大切なので、パピーパーティーなどと連動して歯周病予防などのご指導もしていきたいですね。2つ目は、フィラリアの予防を受けていただけるよう、皆さんに働きかけていくこと。都心ではほとんど見られなくなりましたが、このエリアではまだフィラリアに感染したワンちゃんを見かけます。実際になくなるワンちゃんもいるので、予防を徹底させていきたいです。3つ目は、ネコちゃんの飼い主さんが通いやすい動物病院にすること。僕も猫を飼っているのでわかるのですが、ワンちゃんに比べ、散歩のついでに通院することのないネコちゃんは動物病院に連れて来るのがたいへんです。ネコちゃん自身、ワンちゃん以上に病院を嫌がる傾向があるので、飼い主さんも骨が折れるでしょう。ネコちゃんは家族以外と同じ空間にいるだけでストレスになってしまいますから、クリニックの昼休みを利用して完全予約制のネコちゃん専用診察時間を設けていければと考えています。

飼い主さんへ先生からメッセージをお願いします。

最近は、ひとりになることに慣れていない動物が多く、入院が必要な場合でも入院させられない動物が急増しています。飼い主さんが旅行でペットホテルに預ける時でも、飼い主離れができず、ずっと鳴き続ける子も少なくありません。そういう子たちはストレスから体調を崩してしまうケースが多いでしょう。これは飼い主さんにとってもいい環境とはいえませんので、日頃から動物との接し方、距離感があまり近くなりすぎないよう心がけていただきたいです。また飼い主さんにはぜひ、飼っている動物が元気な時に一度クリニックへ足を運んでいただきたいと思います。そうすればドクターやスタッフが、普段の様子とどう違うのかちょっとした変化に気づけるので、より適切な治療をすることができます。当院は気楽に通える動物病院をめざしています。心配事は一人で抱え込まず、どうぞ相談にいらしてください。

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