動物病院・獣医を探すなら動物病院ドクターズ・ファイル

動物病院・獣医を探すなら動物病院ドクターズ・ファイル。
獣医の診療方針や人柄を独自取材で紹介。好みの条件で検索!
街の頼れる獣医さん 918 人、動物病院 9,832 件掲載中!(2024年03月29日現在)

笠原英介 院長の独自取材記事

南埼玉どうぶつ病院

(さいたま市南区/武蔵浦和駅)

最終更新日: 2023/01/22

埼京線沿いにあり、通勤快速も停車する武蔵浦和駅。都内へのアクセスのしやすさから、ベッドタウンとして発展してきた街だ。そんな武蔵浦和駅から徒歩10分ほどの場所にある「南埼玉どうぶつ病院」。がん治療と循環器内科に力を入れているクリニックだ。院長の笠原英介先生は、学生時代からがんを専門に勉強してきた、がん治療のベテラン。高性能な超音波検査を導入するなどがんの早期発見に力を入れ、高度な外科手術の習得にも力を注いでいるとのこと。地域のかかりつけ医として、飼い主との信頼関係を築く環境作りに努め、夜間など時間外診療にも対応しているという。日頃からセミナーに積極的に参加して、新しい知識を得ているという笠原先生に、クリニックのことや今後の展望について、じっくり話をうかがった。 (取材日2015年7月28日)

がんと心臓病の治療を得意とするクリニック

獣医師になろうと思ったきっかけは?

オーソドックスな理由になりますが、昔から動物に触れあうことが大好きだったので、自然と獣医師を目指すようになりました。そして私に一番影響を与えたのが、「動物のお医者さん」という当時流行していた漫画との出会いです。本を通じて獣医師として動物と触れ合う事や命を救う行為に憧れを抱くようになりました。また中学生から犬を飼い始めましたがやはり様々な病気にかかりました。そういった経験から、将来獣医師になり自分で治療をしてあげたいと思った事もきっかけの一つです。。

専門的に学んだ分野について教えてください。

私が獣医学科に入ってしばらくすると叔母のがんが発覚しまして、この時に様々な悲しい出来事を経験しました。それがきっかけで、私はがんの治療に興味を持つようになりました。大学も4年生になり研究室を決める時、今までにないがん治療の研究ができるという話に興味をもち、薬理学研究室に入りました。とある天然物質に抗がん剤を併せて使うことで、抗がん剤の副作用を減らして癌細胞をより死滅させる効果が高まるという研究をしていました。将来的にはこういった新しい治療法が実用化につながる事を期待しています。卒業後は大学時代に過ごした神奈川が忘れられず、まずは神奈川で一般的な動物病院にて勤務しました。そこでがん患者の多さを実感し、より深いがんの知識を得るためにまずがん学会へと参加しました。そしてより高度ながん治療を経験したいと思い、埼玉県入間市にあるがん治療で有名な動物病院に移り、多くのがん治療を経験してきました。

診療で心がけていることは?

飼い主さんと信頼関係を築くためにも、常識的な範囲内でお互いに言いたいことを言いあえる雰囲気作りが大事だと思っています。私は表情が固くなりがちなので、飼い主さんが萎縮してしまわないように、診察室ではにこやかな表情で、丁寧な説明をするように心がけています。また話だけではなかなか理解しにくい時があるために、診療の際は報告書や説明書を活用させて説明をしています。具体的には診察や検査の内容、そして治療方針を書いた紙を飼い主さんにお渡ししていて、場合によっては治療費の目安などを書いた紙も一緒にお渡ししています。私の人間性を飼い主さんによく知ってもらいたいと思い、開業前から「南埼玉どうぶつ病院の“院長の個人的な”ブログ」というブログを続けています。個人的な日記とタイトルにあるように、よくある診療日誌ではなくプライベートなことばかり綴っている珍しいブログです。よかったら当院に興味をもった方に見ていただきたいと思います。

クリニックの特徴を教えてください。

まず、私が一番興味を持っている“がん”のより専門的な治療が特徴です。そして、循環器を専門に診療する獣医師が定期的に診療を行っていますので、心臓病もぜひセカンドオピニオンなどで利用して頂きたいと思います。もちろんがんや心臓病だけでなく、地域のニーズに沿った幅広い診療を受け付けてます。更に夜間救急の対応などもできる限り対応していますので、地域の飼い主さんに安心してもらえるよう頑張っています。年末年始やお盆なども平常通り診療を行う事も当院の特徴です。

超音波検査で病気の早期発見に努める

院内ではどんな検査ができますか?

がんの早期発見という観点から、腹部臓器の小さなしこりを発見するのに一番適しているのが超音波検査です。超音波検査機器は画質や性能がよくないと、発見しにくい病気がたくさんあります。そこで今年、当院では奮発して高性能な超音波検査器を導入しました。高性能な超音波検査器は腹部臓器の小さなしこりを発見するだけではなく、細かい内臓の変化や心臓病もより詳しく診断ができます。また超音波検査の際に体に当てる”プローブ”という部品があります。一般的な動物病院ではプローブを2〜3種類しか用意しませんが、当院では5種類用意しています。小型犬から大型犬までサイズに合わせてプローブを使い分けることで、より正確な検査が可能になります。被ばくも麻酔もなく気軽にできる検査として、超音波検査はとても有用な検査だと思っていますので、定期検診でも役立ちます。

がん治療はどんなことを行っていますか?

悪性の強いがんでも早期発見し、正しい処置を行うことで根治することが可能です。根治を目指すのであれば、基本的には積極的な手術を行います。そのために私は外科の講習会に積極的に参加し、より新しい手術法をなるべく取り入れるようにしています。また、肺癌の切除などの開胸手術や肝臓の切除など、比較的難易度の高い手術も積極的に行っています。がんの手術では再発を防止するためには、がんだけではなく周りの組織も一緒に取り除く必要があります。そこで必要となるのが腫瘍外科の知識です。そのために私は腫瘍や外科の講習会で、周りの組織をどこまで切除可能か、切除後にどうやって皮膚を移動するか、術後管理をどうするか、などを深く学んできました。私は細胞検査についても学んできたため、検査センターの診断が下る前に、院内で仮診断をつけることが可能です。検査センターから結果が返ってくるまでに一週間程度かかります。そのために、迅速な治療が必要な場合には仮診断で治療することもあります。手遅れの状態で見つかった場合、助からないペットに手術が必要かどうかを見極める知識もとても重要です。

健診にも力を入れているそうですね。

はい、当院ではペットドックにも力を入れています。最近は予防意識の高い飼い主さんが増えてきました。シニア期になったら最低でも年1回、できれば年2回のペットドックを推奨しています。ペットドックでは血液検査、身体検査、尿検査、便検査、体脂肪の測定、心電図、胸のレントゲン、腹部の超音波検査など一通り行います。様々な病気を症状が出る前に早期発見することができます。

今後は歯科やスキンケアにも力を入れていく

今後の展望を教えてください。

まず、今後も超音波検査を主軸に、病気の早期発見に努めていきたいです。そして、年々進歩する獣医学についてゆくために、いろんな講習会に積極的に参加してゆく予定です。今後はまず、新しく歯科に力を入れてゆく予定です。歯科に興味を持ち学んでゆくと、とても深い分野であることがわかりました。予防のための歯磨き指導を徹底してゆきたいです。歯磨きは子供の頃から習慣づけないと、成長してから嫌がる子がほとんどです。歯科では歯の状態をより正確に把握することも重要なため、そのために歯の定期健診も充実させてゆきたいです。今後は歯科用レントゲンなど、歯科に関する検査機器を充実させたいと考えています。そして、歯科同様に力を入れて行きたいのがスキンケアです。当院ではトリミングも行っていて、犬の皮膚の状態に応じてシャンプーを使い分けるようにしています。肌の状態に合わせてより良い保湿剤を取り入れるなど、皮膚病のペットでも安心してトリミングができる環境を整えています。

先生の趣味を教えてください。

趣味のひとつはガーデニングで、病院の植物を育てるのが日頃の楽しみです。最近のお気に入りはハーブで、育てたハーブを利用し、たとえばハーブを使った肉のオーブン焼きなども調理しています。いろんな植物を育てることで心が癒されます。去年の春までは3代目の犬が居ましたが、次も同じ犬種が出てくるまで待っています。ただ、とても希少な犬種でなかなか巡り会えません。歴代の犬はすべてマレンマ・シープドックという犬種でした。見た目はグレート・ピレニーズみたいで真っ白の大型犬なんです。とても従順でいい子たちでした。あと、もう一つの趣味が作曲です。昔、ピアノを習っていて、その延長上として大学時代から作曲を始めました。かつてはとあるホームページで公開していましたが、現在はそのページは閉鎖しています。いつかブログで公開できたらいいなと思っています。

健康のために気をつけていることは?

日光浴が大好きで、春や涼しい時期などに公園のベンチに座り、日差しを浴びながらゆったりとした時間を過ごすようにしています。又、ダンベルを使って腕の筋肉維持のために鍛えています。食べ物は特にこだわっているわけではありませんが、最近は食べたいと思った料理を自分で作ってみるのも楽しみの一つです。大学時代に自炊をしていたので、今でもTVの料理番組を見て、気になる料理があれば自分で作っています。今ではもしかしたら母よりおいしい料理が作れるかもしれない、と腕には自信があります(笑)。

読者に向けてメッセージをお願いします。

大切な家族であるペットを病気から守るためには、やはり日頃の細かい病気のサインを見逃さないことが大事だと思います。いつもと違う些細なことから病気が見つかるかもしれないので、遠慮なくかかりつけの獣医師に相談してほしいです。また、症状が出ない病気はたくさんあり、症状が出る頃にはかなり進行している場合もあります。病気の早期発見のためにも定期的に健康診断を行うことをおすすめします。

動物病院ドクターズ・ファイルは、首都圏を中心としてエリア拡大中の獣医師・動物病院情報サイト。
路線・駅・行政区だけでなく、診療可能な動物からも検索できることが特徴的。
獣医師の診療方針や診療に対する想いを取材し記事として発信し、
ペットも大切な家族として健康管理を行うユーザーをサポートしています。

掲載情報について

掲載している各種情報は、株式会社ギミック、または株式会社ウェルネスが調査した情報をもとにしています。
出来るだけ正確な情報掲載に努めておりますが、内容を完全に保証するものではありません。
掲載されている医療機関へ受診を希望される場合は、事前に必ず該当の医療機関に直接ご確認ください。
当サービスによって生じた損害について、株式会社ギミック、および株式会社ウェルネスではその賠償の責任を一切負わないものとします。
情報に誤りがある場合には、お手数ですがお問い合わせフォームより編集部までご連絡をいただけますようお願いいたします。

TOP