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川上 雄彦 院長の独自取材記事

指扇ペットクリニック

(さいたま市西区/)

最終更新日: 2023/01/22

指扇駅より徒歩15分、2015年12月に移転した「指扇ペットクリニック」がある。同クリニックは、院長の川上雄彦先生の自宅を兼ね、入院管理がしやすくなったという。駐車場を6台分確保しているが、遠方だけではなく徒歩圏の患者も多い。白と茶を基調にした広い院内は過ごしやすく、清掃が行き届いて清潔感が溢れている。川上院長は、現在妻の副院長と二人三脚で診療しているが、患者は増加しており、一人ひとりじっくり診療する体制作りのため、今後は獣医師を新たに増やす予定だ。「ペットと人との幸せな生活」をサポートしたいと、ロゴにもその思いが込められている。競走馬に憧れて獣医師をめざしたという、真面目で爽やかな印象の川上院長に、日々の診療や心がけていることなどを聞いた。 (取材日2016年10月4日)

ペットと人の幸せな生活をサポートする存在でありたい

今の場所には、2015年12月に移転されたそうですね。

開業時はテナントで、ここから徒歩5分ほどのところでした。入院中の様子を見るために泊まり込みをすることもあり、負担が大きいことが課題でした。当クリニックの副院長は妻で、子どもがまだ小さく、保育園から帰宅後は交代でどちらかが一緒に過ごすようにしているんです。ですから、自宅兼クリニックというのが理想でした。今は自宅が上にあるので、上下の移動だけで済むので楽です。この地域は地元ではなかったのですが、勤務していた三郷市の院長が探してくれた場所が、僕の中にあった開業イメージと合致したためこちらに決めました。当時僕が勤務していた病院は、患者さんの訴えも実に多彩。いろいろ経験させていただきましたし、ここなら自分の強みが生かせるのでは? と思ったんです。

こちらを設計する際にこだわったポイントなどお聞かせください。

テナントでは思うような間取りが取れなかったのですが、ここは一から作れたので、少しだけ広くしました。「清潔で入りやすい動物病院」をコンセプトに設計してあります。患者さんからも「きれいになった」「広くなって使いやすくなった」と言っていただいています。こだわったのは、診察室を増やしたことですね。患者さんが増えましたから、今後獣医師を増やすことを想定し、3つの診察室を作りました。それから設備も充実させ、1つしかなかったICUを3つ確保してあります。超音波機器もグレードをアップして、より詳細に見えやすくなり、診断技術が上がりました。

来院する動物は犬と猫どちらが多いですか? 

犬が6割、猫が3割、うさぎ・ハムスター・フェレットが1割です。爬虫類、鳥類は専門医療機関に見てもらうほうが安心なので、得意な先生に紹介しています。健康な状態でも、定期的に受診してもらいたいと思っています。というのも、動物たちに動物病院が怖くないところだと慣れてもらうと同時に、気軽に相談できると飼い主さんに感じてもらいたいんです。当クリニックでは、6〜12月のフィラリア予防シーズンに、身体検査・爪切り・耳掃除を予防費用の範囲内で実施しています。その甲斐があって、すっかり病院好きになってもらえたようで、散歩中に顔を見せてくれる子もいれば、喜んで来院してくれる子もいるんです。いざ入院となっても、リラックスしてくれているようです。予防のオフシーズンは、血液検査とレントゲンを含む健康診断ができるプランを用意してあります。結果もきちんとファイリングしてお渡ししているんですよ。

診療時に心がけていることはありますか? 

常に、基本に忠実でありたいと思っています。当クリニックのロゴは、犬猫うさぎのデザインに人のシルエットもつながっている。僕達の仕事は、治療を通じて「ペットと飼い主さんの幸せな生活」をサポートする役割です。まさにロゴはその思いを象徴しています。飼い主さんが望まない治療や検査を押し付けてはいけません。現在の状況をお話しして、治療や検査の選択肢とそのメリット・デメリットを提案し、希望に添うことを大事にしています。ですから、問診でしっかり希望を汲み取るようにしているんです。

診療は教科書通りではないと獣医師になってから感じた

診療していく中で難しいなと思うことはありますか? 

教科書には順序立てて書いてありますが、実際の現場でやることはかなり違います。しっかり問診をしたとしても、全ての動物たちに検査ができるわけではありません。動物の状態や飼い主さんの希望もあり、教科書のように進まないこともあります。同じ病気でも、飼い主さんによっては良いことは何でもやって欲しいという方もいれば、必要のないことはしたくないという方もいます。いろいろな希望があるということは、獣医師になって働き始めてから学んだことです。勤務医時代からやり方は特別変えていませんが、培ってきたことは生かしています。獣医学は日進月歩ですから、日々アップデートしながら治療に当たっています。

大学時代のことを教えてください。

大学では放射線科にいました。レントゲンなどで画像診断をするとき、動物たちは人間のようにじっとしていてくれませんよね。大学病院では何度も撮り直して、きれいな画像を使います。画像診断は、動物に負担をかけずに病気の発見ができ、謎解きのように感じます。そこが面白さでもありますね。

循環器や内分泌の分野にも興味を持たれているそうですね。

内分泌は生理学で、検査データを参考に今、体の中に何が起きているかを、想像しながら診療するものです。学生時代から好きな分野でした。循環器は超音波機器による診断が多く、数値を元にどういう状態かを把握し、それに応じて薬の量や種類を決めていきます。臨床現場に出てから超音波機器を勉強して、こんなところまでわかるんだと驚くことばかりでした。どちらの疾患も治るというより、コントロールしながら付き合っていく病気がほとんどです。うまく長く、苦しくない時間が作れるようにしてあげたいですね。

馬への憧れ・競走馬の現実を見て迷った大学時代

獣医師をめざされたきっかけを教えてください。

もともと競走馬に憧れがあり、競馬関連の仕事に就こうと思っていました。大学時代は馬術部に入り、馬漬けの生活を送っていたんですよ。修行中にホースクリニックや牧場へ行き、シビアな現実を目の当たりにしました。競走馬は産業動物という位置付けで、ケガをしても全てが治療対象にはならない。走れないなら安楽死も余儀なくされます。現実を前に、一生の仕事としてやるのか、趣味とするか迷いました。そうして将来を考えている中、実習に行った大学近くの動物病院で、先生の診察や治療を見て素晴らしいと感じたんです。飼い主さん一人ひとりと、ペットに真摯に向き合う姿。大学5年の頃、この仕事をやっていこうと決意しました。実家でも犬を飼っており、動物を身近に感じていたこともあります。父も医師をしていますから、医療関係へ進むことを応援してくれたんです。

プライベートでも馬術は続けていますか? 

今は時間がなく、なかなかやれずにいます。うちには1歳と7歳の子どもがいますが、忙しくて普段あまり接する機会が少ないので、休日は子どもたちのために使っています。もう少し手が離れたら、また趣味として馬術を再開したいですね。年を取ってもできるスポーツですから。

今後の展望をお聞かせください。

勤務医時代より一人ひとりに関わる時間が増えた一方、患者数も増えて2人ではカバーしきれていない部分があります。どうしても慌ただしくなってしまって。診察室も増やしましたし、獣医師を増やして3つの診察室でやっていければ、もっとじっくり診療できると思います。ささいなことでも不得意分野がなく、どんな疾患でも診療できるジェネラリストと呼ばれる全身科医であることが、ホームドクターの理想形ですので引き続き精進していきたいですね。

読者へのメッセージをお願いします。

動物たちはしゃべることができないので、飼い主さんが様子を見て伝えてくれることが全てなんですね。ですから、明らかに変だなという時は、病気がかなり進行していることが多いです。そうした状況にならないためにも、何となく違和感があるという段階で相談してもらうことが、一番大事だと思います。生活環境・食事・今までどう過ごしてきたかなどを伝えていただければ、診療の参考になります。でも、あまり構えず、ささいなことでも気軽に相談しやすい病院でありたいと思っておりますので、何か気になることがあれば一度相談にいらしてください。

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