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五十嵐 操 院長の独自取材記事

イガラシ動物病院

(松戸市/北国分駅)

最終更新日: 2023/01/22

北総公団線北国分駅より徒歩約10分。国道180号沿いに建つ「イガラシ動物病院」は、この地で30年以上にわたり動物たちの健康を見守り続けるクリニック。院長の五十嵐操(みさお)先生は、長身で優しい笑顔が印象的。自身もたくさんのペットと暮らしており「子どもの頃から動物が大好き」と明るく話す姿は、通院する動物と飼い主の不安を取り除いてくれることだろう。長年の経験を生かして行われる適切かつ迅速な診療、またたくさんの動物に寄り添ってきたことで育まれた「獣医師としての心のありかた」などについて、五十嵐先生の内面に迫るインタビューを行った。 (取材日2016年1月12日)

子どもの頃から憧れだった獣医師をめざし、奮闘する日々

獣医師を志したきっかけを教えてください。

昔から生き物が好きだったことが一番の理由ですね。小学校の頃は、教室の水槽に荒川で釣ってきた魚を入れて育てたりしていました。当時の同級生からは「いがちゃん、やっぱり獣医師になったんだね」なんて言われています。建築にも興味があったので高校は工学系に進学しましたが、やっぱり子どもの頃からの夢を諦めきれず、獣医科大学への受験を決意。高校には生物専門の先生がいなかったので、中学の生物の先生に頼み込んで受験対策用の特別授業をしてもらいました。それまで獣医になるための勉強なんてほとんどしていなかったので、正直なところ「受かったらラッキー」という気持ちもありましたが(笑)、先生のおかげで無事合格することができました。今でも感謝しています。

この地で開業された理由は。

実は、もともと開業医志望ではなく、医局時代にお世話になっていた病院にそのまま勤める予定だったんです。ですが突然その話が無しになってしまい、就職先が決まっていないまま医局を出てしまいました。住む場所もほとんど決めていたのに、白紙になってしまいつらかったですね。その後「こうなったら開業しよう」と一念発起。土地探しを始めましたが、交通の便が不便だったり、土地が狭かったりとなかなか条件に合うものがなくて大変でした。そして60件ほど下見した頃でしょうか、この場所に出会ったんです。大きな交差点があって、駅や近隣の町へのアクセスも良い。高台にあるから水害の心配もないし、家と医院を同じ敷地内に立てるための広さもある。一目見て気に入りましたね。

医局を出てすぐの開業にはご苦労も多かったのでは。

23、4歳の頃でしたから、土地を探している最中は不動産屋さんから「本当にお金払えるの?」と聞かれることばかりでした。ほぼ休みなしで働いていたから貯金がないわけではなかったけど、こればかりはしょうがないですよね。実際にお金はなかったですし、結婚の予定もあったので。でも、今の土地を売ってくれた不動産屋さんがとても良くしてくれて、僕の状況を伝えたら開業までのアルバイト先として水道関係の仕事を紹介してくれたんです。おかげで知識がついて、医院や家の配管はほとんど自分で指示しました。アルバイト先に工事もお願いして、値段も安くしてもらったのでとても助かりました。今でも往診に行った先で水道の調子が悪そうだな、と思ったら修理したりしています(笑)。いろんな縁のありがたさを感じています。

動物と飼い主にとって負担の少ない診療を心がける。

診療の際に気を付けていることは?

動物はもちろん、飼い主さんの負担になるような過剰な診療をしないことです。例えば診療の際、ある程度「この病気だな」というのを予測できていれば、確定診断をとるための検査は最小限で済みますよね。「なんの病気かわからないから、とりあえず多くの項目で検査する」なんて方法をとっていたら、検査を受ける動物の心身だけでなく、費用面でも大きな負担がかかってしまいますから。また、当院は麻酔をすべて吸入麻酔に統一しています。注射麻酔よりも覚醒が早く、かける量の調整ができるので高齢の動物でも安心です。鎮静効果も高いため、手術の途中で目覚める前に治療を完了することができます。いずれにせよ、しっかり飼い主さんに事前の説明を行い、納得を得られてから治療に入るよう心がけていますので、不安なことがあれば気軽に相談してください。

ご自身もペットを飼っていらっしゃるとお聞きしました。

犬はもちろんいろんな動物を飼っていて、現在は金魚の一品種であるらんちゅうと、淡水魚のディスカスを飼育しています。品評大会などに出品することもあり、雑誌に掲載されたことはちょっとした自慢です(笑)。開業から約30年、院内に水槽を置かなかった時期は一度もないですね。きれいな水槽があると飼い主さんにも喜ばれますし、良いインテリアになっています。ろ過設備を自分で組み立てるのも楽しみの一つなんです。ある飼い主さんから「らんちゅうを飼ってみたい」と相談されたときは、僕が孵した稚魚をプレゼントしたこともあります。交流のきっかけになってうれしいですね。

印象的なエピソードなどはありますか。

以前、フィラリアにかかって飼い主さんから捨てられてしまった狩猟犬を引き取ったことがあります。昔はフィラリアに対する世間の認知が低く「どうせ助からないから処分する」と考えてしまう飼い主さんが多かった。その子も治療すれば治る子だったのですが、飼い主さんは諦めてしまって。僕が引き取って完治してからは体の丈夫さを生かして、当院の輸血犬として活躍してもらっていました。すっかりうちの子として育てていたのですが、ある日、元の飼い主さんがひょっこり現れたんです。そしたらその子、すごく喜んだんですよ。自分を捨てた飼い主だったとしても、ペットはしっかり覚えてるんですよね。僕、涙が止まらなくなっちゃって。結局その子は最後まで僕が面倒をみましたが、飼い主の責任とか、獣医師としてのやりがいとか、いろんなことを考えさせられる出来事でしたね。

しつけと診療の二本柱でペットの生涯を支えたい。

ご自身の経験を踏まえて、飼い主にお伝えしたいことは。

「しつけ」の大切さを伝えることも、獣医師の大切な役目だと思っています。ペットは可愛がるだけじゃなく、きちんと良い悪いを教えなくてはなりません。犬だったら、悪いことをしたときにはリードを引っ張って、飼い主は歯を見せずに注意するようお伝えしています。しつけをしなかったせいで悲しい結果につながることはできるだけ避けたいですよね。帰宅途中の女性に噛みついて射殺されたペットのニュースが話題になりましたが、飼い主がきちんと管理していれば事前に防げた事故だったのでは、と考えるとつらいものがあります。ペットを飼う上で大事なのは、自分に合った動物を選ぶこと。小さい体格の飼い主が大型犬を飼っても、リードが引きずられてしまうからしつけができないんです。子犬を飼い始めたけど、自分が病気になってしまい世話を投げ出した、という高齢者のケースも少なくない。性格の相性も踏まえて、ペット選びは慎重に行いましょう。

今後の展望についてお聞かせください。

診療や手術の腕なんてのは獣医師全員が持っていて当たり前だから、気持ちを大切にしたいと思っているんです。かつて、僕が尊敬している獣医師の方から「臨床という字は『床(とこ)に臨む』と書く。しっかり診断と治療を行って、ペットが飼い主の膝の上で息を引き取るまで、つまり床に臨むまでを手伝うのが獣医師の務めだ」と言われたことがあります。口先だけの診療や、形ばかりの検査では動物や飼い主さんの信用を得られません。今はネットで評判を調べることもできるけど、やはり実際に会わなければわからないこともたくさんある。獣医師の性格はもちろん、診療の腕もそうです。そういった意味でも、昔からここに通ってくれている方には感謝しかありません。ペット3代にわたって診せてもらっている飼い主さんもいて、「他の医院に行く気はないから」と言ってもらえると、獣医師を続けていて良かったなとうれしくなります。自分では裏表のない性格だと思っているので、これからもありのままの自分で飼い主さんと接することで信頼を重ねていきたいです。

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