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張本 和貴 院長の独自取材記事

JPB動物医療センター千葉

(千葉市緑区/誉田駅)

最終更新日: 2026/06/05

誉田小学校の近くにある「JPB動物医療センター千葉」の張本和貴院長。前身の「ほんだ動物病院」の院長兼理事長として、「当たり前の医療」を提供していきたいと診療体制を強化し、人材育成に力を入れるため研修制度も確立して、夜間診療にも対応する動物病院をつくり上げた。2025年3月にCTなどを備えた新棟が完成したのを機に、現在の名称に変更。地域の中核となる高度医療施設の役割を果たしていきたいと意気込む。また分院展開をはじめ、動物と人の幸福をめざす法人としての取り組みにも力を注ぐ。そんな、理想の獣医療の普及に意欲を燃やす張本院長に話を聞いた。(取材日2026年3月26日)

CTも導入し、専門的な検査や治療、夜間診療にも対応

まず、こちらの成り立ちを教えてください。

当院は犬と猫を中心に、進化する獣医療に対応して、その「当たり前の医療」を不足なく提供することをめざして、年末年始以外は休診日を設けず、夜間診療にも対応する動物病院です。私はもともと前身の「ほんだ動物病院」で院長を務めていましたが、2022年に経営権を得て独立し、獣医師を増やして診療体制を強化してきました。2025年3月に新棟が完成し、CT設備、腹腔鏡、気管支鏡などを導入して、さまざまな内科診断や、がん治療など専門性を要する外科手術が可能になりました。ICUを5室に増やして入院設備も充実しました。そこで、高度医療に対応できることが広くわかっていただけるように「JPB動物医療センター千葉」と院名を変えたのです。この地域には大学病院など高度医療施設が少なく、高度医療が受けられずに困られている飼い主さんが多いので、当院がその役割を果たしたいと考えています。

新棟ができて、診療面はどのように充実したのでしょうか?

CT設備や内視鏡設備、入院設備が整い、難しいがん疾患や呼吸器疾患などの診断精度も上がりましたし、犬に多い僧帽弁閉鎖不全症をはじめとした手術もできるようになりました。セカンドオピニオンや、近隣の動物病院からCT検査やその後の手術を依頼されることも増えてきました。また、整形外科疾患も多いことから、リハビリテーション体制も強化しました。筋肉や体幹の強化を図ることで、薬だけに頼らない体づくりを提供したいと考えています。また、当院はそれぞれ得意分野を持つ獣医師が多数在籍し、動物の健康を支え、飼い主さんの要望に応えられるよう注力しているのが特徴です。最近はさらに高度医療の研鑽を重ねたいと熱意を燃やす獣医師が入職し、より難しい病気の治療や入院管理も可能になりました。

夜間診療にも対応しているのですね。

夜間診療は、当院の大きな特徴です。この地域では夜間診療を行う施設が限られていますが、勤務医として院長職を務めていた時、ある心臓病のワンちゃんが夜間に発作を起こした際、治療を受けられずに亡くなってしまったのです。地域の医療格差ともいえるこの状況に問題を感じ、2021年に私が一人で夜間診療を始めたところ、予想以上に夜間診療のニーズが高いことがわかりました。私が院長となってからは獣医師も増員して、現在では夜間も、日中とほぼ変わらない診療を提供できるようになりました。

人材育成にも注力し、地域の医療格差是正に取り組む

こちらの理念や診療方針を聞かせてください。

一つは、当たり前の獣医療を当たり前に提供すること。地域の医療格差をなくし、いつでも・誰でも・どこででも、安心してペットと暮らせる世の中にしていきたいと考えています。もう一つは、スタッフ教育を通じて本物の人材育成をすることで、存分に能力を発揮できる環境づくりにも力を入れています。診療方針としては、動物に本気で向き合い、飼い主さんの価値観を尊重することです。画一的な診療ではなく、いくつかの治療の選択肢をご用意した上で、メリット・デメリットも含めてお伝えして、一緒に治療法を決めていくことを重視しています。

人材育成に注力されているのはなぜですか?

獣医師やトリマーなどの職業を選ぶ方のほとんどが動物好きであるのに、働くうちに動物そのものを嫌いになることがあります。その背景には職場環境や人間関係、労働時間、飼い主さんとのコミュニケーションの悩みなどがあるようです。また、動物病院は獣医師やスタッフ個人の資質やスキルに偏る「属人化」が強くなりがちで、人が変われば病院の質やサービスまで変わってしまう傾向があります。私は、すべてのスタッフが等しく高いスキルを獲得できる教育システムが構築できれば、誰が担当しても動物と飼い主さんに寄り添う質の高い診療・サービスを提供し続けられると考えました。これが実現できれば、たとえ人が変わっても、病院全体の質やサービスが守られる体制が整っていくと考えています。獣医師にもスタッフにも「動物が好き」という気持ちをずっと大切にしてもらい、生き生きと能力を伸ばしてほしいのです。

勉強会の内容について具体的に教えてください。

現在、グループ院と合同でスタッフ勉強会を行っています。これは、学ぶべきこと、また私から伝えたいことも各階層で変わるので、新人・中堅・幹部候補・幹部の階層ごとに行っています。業務に関わることだけでなく、コミュニケーションや物事の考え方など、テーマは多岐にわたります。また、ミーティングには2種類あり、「1on1ミーティング」は、スタッフが幹部の中から職種に関わらず任意の1人を選び、働き方や悩みについてのアドバイスを求める内容です。「MBOミーティング」は、目標管理のためにチームで行うミーティングで、幹部が各自のプロジェクトを持ち、それを達成するためにスタッフを集めてチームをつくります。さらに獣医師、愛玩動物看護師、トレーナー、トリマーといった職種ごとにOJT制度を設けて実習も行い、良質な医療やサービスの担保につなげています。

当たり前の医療を広め、安心して動物が飼える環境へ

ところで、愛玩動物看護師は担当制とのことですね。

そうです。飼い主のご家族ごとに、1人の愛玩動物看護師が担当しています。例えばペットホテルでお預かりしたワンちゃんの様子を動画に録って送ったり、ノミやダニの薬のサイクルをお伝えしたりと、こまやかな対応が特徴です。電話の際に、獣医師ではなく担当スタッフとの会話を希望される飼い主さんもいらっしゃるほどです。2023年より愛玩動物看護師の国家試験が始まり、当院でもすでに取得済みのスタッフや、勉強中のスタッフも大勢います。飼い主さんへのカウンセリングなど、愛玩動物看護師の活躍の場は今後さらに増えていくことと思いますので、能力を生かせる職場環境づくりに注力していきたいですね。

今後に向けて、どのような展望がありますか?

新棟ができ、設備が整ったことで、当たり前の医療を当たり前に提供して、地域医療格差をなくすというミッションに一歩近づけたかなと思っています。診療面では動物の体にできるだけ負担の少ない麻酔や、腹腔鏡や気管支鏡の活用など、より低侵襲な治療を実践したいですね。そして、日常的な相談から、高度医療にも対応できる動物病院として地域に根づいた獣医療を提供するとともに、医療の地域格差をなくす活動にも取り組みます。現在、全国に7つのグループ院があります。動物を飼いやすく、安心できる仕組みづくりに注力し、この街には当グループの病院があるから安心して動物を飼える、頼りにできると思っていただけるようにしたいと考えています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

当院は、日常的なことから、夜間診療や高度医療、災害時などの対応まで、ペットに関する困り事や問題があった時に、まず相談できる、頼っていただける存在になっていきたいと考えています。また、地域の医療格差をなくすための分院展開、夜間診療の普及、高齢犬が最後まで幸せに痛みなく暮らしていけるように老犬ホーム事業、動物病院の経営支援事業など、法人としてもさまざまな取り組みを行っています。多くの動物と飼い主さんの心を楽にして幸せに過ごせるようお手伝いしていきたいと考えていますので、昼も夜も、またセカンドオピニオンとしても、気軽にご利用いただければと思います。がんなどで「外科手術はできないと言われたが諦められない」という場合なども、ぜひご相談ください。

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