動物病院・獣医を探すなら動物病院ドクターズ・ファイル

動物病院・獣医を探すなら動物病院ドクターズ・ファイル。
獣医の診療方針や人柄を独自取材で紹介。好みの条件で検索!
街の頼れる獣医さん 918 人、動物病院 9,832 件掲載中!(2024年03月29日現在)

加藤 規 院長の独自取材記事

ただす動物病院

(横浜市港南区/東戸塚駅)

最終更新日: 2023/01/22

JR東海道本線の東戸塚駅や京急本線の上大岡駅、横浜市営地下鉄ブルーラインの上永谷駅など、複数の駅が利用可能で、車で約10分の住宅地に位置する「ただす動物病院」。この地で開業して約20年。地域の動物たちのホームドクターとして、飼い主とのコミュニケーションを重視し、二人三脚で行う治療を進めてきた加藤規院長。長く近隣のペットたちを診てきた加藤院長は、「最近は高齢化したペットと今後どうやって生活していったらいいか、という相談が増えてきた」と話す。動物に恐怖心を与えない、痛みや苦痛はすぐに取り除く、入院を減らし、飼い主ができるだけペットと一緒にいられるようにするなど、細かな配慮や工夫を治療に取り入れている点が、地域から長く信頼される一つの理由ではないだろうか。 (取材日2012年4月13日)

小学生の頃に見た、獣医師の的確な対応がきっかけで自分も獣医師に

獣医師を目指した理由は何ですか?

私が小学4、5年生の頃、両親が不在の時に飼っていた犬がケガをしたんです。今考えると鼻をすりむいただけの小さなケガだったのですが、かなり出血したので怖くなりました。どうしようかと考えて、思い付いたのが、かかりつけの動物病院に電話をすることでした。その病院の院長先生はきっと忙しかったと思うのですが、親切にも自宅に来てくれて、的確な対応をしてくれました。子どもながらにとても安心したことを覚えています。その時に初めて「こういう仕事があるんだな」と深く認識しました。そして「獣医師の仕事をやってみたいな」と漠然と思ったんです。時が経って、大学受験を前にした時に、サラリーマンではなく、技能を身に付けたいと考え、医師や歯科医師、獣医師、薬剤師などが浮かびました。そして以前の体験を思い出し、獣医師になることに決めたんです。

どういった大学生生活でしたか?

私が卒業した北里大学は2年生から十和田キャンパスでの勉強になります。都会と違って娯楽が少ないので、勉強以外ではクラブ活動や友だちと遊ぶことが楽しみでしたね。5年間も友だちと生活をともにすると家族のような存在になります。距離がとても近いんですよね。今思うと充実した大学生活でした。卒業後はそれぞれの場所に戻る形になりましたので、みんなで集まる機会はなかなかありませんが、久しぶりに会っても離れていた時間がなかったかのように昔に戻れますね。みんな同じような職業に就いていますので、顔を合わせた時は仕事の話も気兼ねなくできます。学会などで会う際は、その後の時間がいつも楽しみなんです(笑)。

患者は近隣の方が多いですか?

はい。徒歩で来られる方や車で5〜10分圏内にお住まいの方が多いです。この場所は利用できる駅はいろいろありますが、どこの駅からも少し距離があるので、引っ越ししてくる若い世代ではなく、長年住んでいらっしゃる方がほとんどです。ペットを大事に飼っていらっしゃる年配の方が多いですね。今はペットが長生きする時代ですから、5年ぐらい前から「ペットが老化するより先に、自分たちが年老いてしまって面倒みられなくなったらどうしたらいいでしょうか」といった相談を受けることが多くなりました。ペットの高齢化に伴って、往診のニーズも高くなるかなとは思いますが、往診でできる治療は限られますので、動物を迎えに行って病院できちんと検査をして、どういった治療を行っていくかを相談していく診療の形も考えていかなければなりませんね。

痛みや苦痛をできるだけ早く取り除く治療を重視

飼い主と動物に接する際に気を付けていることはどういったことですか?

動物に対しては、できるだけ恐怖心を与えないことと、痛みや苦しみを最小限にしてあげることを重視しています。そして押し付けの治療にならないように気を付けています。飼い主さんから話を聞き出すことも、獣医師に必要な技術ですよね。飼い主さんのタイプに合わせて引き出し方を変えるべきですので、なかなか難しいですが、日々勉強と努力です。治療に入るためには、飼い主さんに病気をきちんと認識してもらった上で、治療の選択肢を説明し、同意してもらう必要がありますね。できるだけ根気よく丁寧に説明するようにしています。コミュニケーションをしっかりと取って、ホームドクターとして話し合いながら二人三脚で進めています。

力を入れていきたい分野はありますか?

先ほどお話したように、高齢のペットへの診療、治療の仕方をこれからはじっくり考えたいですね。15歳以上の高齢の動物にはどうしても入院治療が必要なケースがあります。時間をかけてしっかりと治療することが大事ですが、飼い主さんと一緒に過ごす時間も大事です。こういった場合は、飼い主さんに朝病院に連れてきてもらい、昼間は治療をして、夕方迎えに来てもらう治療パターンを提案しています。入院と違い夜は一緒に過ごせますので、この方法を選択する人が増えました。入院中に残念ながら亡くなってしまうと、飼い主さんは「治ると思って入院させたのに、限られた時間を共有できなかった」という思いが残ってしまう場合があります。1日数時間でも一緒にいたいと思うんです。動物の病気を全力で治すことと同様に、飼い主さんの立場に立って治療をどうしていくべきか、最近はとくに考えますね。

加藤院長は痛みを取り除く治療を重視しているようですね。

当然ですが、動物は言葉を発することができません。痛かったり、辛かったりしても伝えることができないんです。動物が痛みを感じて鳴く時は、人間でいえば、のたうちまわるほどの痛みだと言われています。元気がなくてじっとしていたり、震えている時は、どこか痛いというサインであることが多いんですよ。そのサインをいち早く察知してあげたいですね。以前、勤務医をしていた時に、アラスカンマラミュートという大型犬の繁殖をしているカナダ人の方が、子犬を安楽死させたいと連れてきたことがありました。その子犬は先天性の股関節形成不全という病気だったんです。まだ子犬ですので、ありとあらゆる治療法を提案しましたが、飼い主さんは首を縦に振りませんでした。以前同じようなことがあり、カナダでさまざまな治療を行いましたが治らず、痛みを抱えた状態で過ごし、最後は亡くなったそうです。ですから、痛くてつらい思いをさせてまで命を長らえるより、楽にしてあげたいという強い思いがあったんですね。その時の経験はとても衝撃的なものでした。動物の痛みを自分の痛みのように感じることの大切さを学びました。それ以来、動物の痛みに対する考え方が変わったんです。

縁のある動物たちに囲まれた忙しい毎日

今ペットは飼っていらっしゃいますか?

2年前まで猫を飼っていましたが、残念ながら17歳目前で亡くなってしまいました。その猫は以前勤務していた病院に安楽死させてほしいと持ちこまれた猫でした。オス猫には、ほかのオスとの間に産まれた子どもを殺そうとする習性があります。野良猫が子どもを産み、そのような理由で殺されそうになっている子猫たちを見つけた人が、けがをしながらもなんとか1匹だけ助け出して連れてきたんです。その後にほかの子猫を救出しようと戻ったところ、残っていた子猫はオス猫に襲われてしまっていたそうです。病院に連れて来られた子猫に里親を探そうと思っていましたが、「飼ってみようかな」という気になり、自分が引き取りました。不思議な縁でしたね。

院内には犬と猫が何匹かいるんですね。

そうですね。貧血治療や輸血のために中型犬はいつも飼っていますし、猫も3匹います。今いる中型犬は飼い主さんが家で飼えなくなったので、保健所に連れていこうとしていた犬でした。3匹の猫のうち、1匹は病院の前に親子で捨てられていた猫で、子猫は里親が見つかりましたが、親猫は今もうちにいます。もう1匹は車を運転している時にセンターラインにたたずんでいた猫でした。いったんは通り過ぎたのですが、どうしても気になったので引き返し、近づいてみたら先天的に目が欠損している猫でした。生まれつき目が見えないのですが、ほかの猫と同じように普通に行動しています。動物の持っている能力ってすごいですよね。もう1匹の猫は捨てられている猫を保護して飼っている方が連れてきた子です。難治性の便秘で飼い主さんが困っていたので引き取りました。ところが、今はその便秘が治り、元気いっぱいです(笑)。以前勤務していた病院の院長先生はとても優しい方で、命の尊厳をとても重視していました。獣医師だからこそというわけではありませんが、やはり命は大切にしなければいけないですね。

お休みは日曜日のみと大変お忙しいですが、どのようにお過ごしですか?

日曜日も午前中は予約診療をしていますので、休みは午後だけですね(笑)。子どもが小さい時は診療後にディズニーランドに行くこともありました。帰る人の波に逆らって進む感じです、意外と空いていたりするんですよ。子どもたちもだいぶ大きくなりましたので、そろそろ自分の時間が作れるかな。以前はスキューバダイビングをしていましたが、開業してからやっていませんので、また始めたいですね。ハワイが好きなのでウクレレも独学でやっていました。やる気と時間を取り戻して、練習するのもいいですね(笑)。

動物病院ドクターズ・ファイルは、首都圏を中心としてエリア拡大中の獣医師・動物病院情報サイト。
路線・駅・行政区だけでなく、診療可能な動物からも検索できることが特徴的。
獣医師の診療方針や診療に対する想いを取材し記事として発信し、
ペットも大切な家族として健康管理を行うユーザーをサポートしています。

掲載情報について

掲載している各種情報は、株式会社ギミック、または株式会社ウェルネスが調査した情報をもとにしています。
出来るだけ正確な情報掲載に努めておりますが、内容を完全に保証するものではありません。
掲載されている医療機関へ受診を希望される場合は、事前に必ず該当の医療機関に直接ご確認ください。
当サービスによって生じた損害について、株式会社ギミック、および株式会社ウェルネスではその賠償の責任を一切負わないものとします。
情報に誤りがある場合には、お手数ですがお問い合わせフォームより編集部までご連絡をいただけますようお願いいたします。

TOP