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動物の心身の負担に配慮しながら行う 内視鏡を用いた検査・治療

ステラどうぶつ病院 CT・内視鏡・腫瘍医療センター
(佐倉市/勝田台駅)
最終更新日: 2026/09/15


私たち人間が健康診断で病気の可能性を指摘された場合、その先の検査として内視鏡検査を受けることがある。動物の医療でも同様に、犬や猫への内視鏡検査が可能だそうだ。千葉県佐倉市の「ステラどうぶつ病院 CT・内視鏡・腫瘍医療センター」では、消化管内視鏡のほか、気管支鏡、鼻腔内視鏡、腹腔鏡や胸腔鏡などを備える。異物の確認や摘出、肝臓の検査、避妊手術など、これまで大きくおなかを切る必要のあった検査や治療が、内視鏡を使えば最小限の傷口で可能になるという。今回は星野健浩院長に、犬や猫への内視鏡検査・治療について、また安全性への配慮や工夫についても聞いた。(取材日2026年8月21日)
目次
高齢の動物にも配慮した、心身の負担や痛みの少ない内視鏡検査・治療に注力
Q.動物も内視鏡検査を受けられるのですね。
A.人の胃カメラや大腸カメラと同じように、動物でも内視鏡を使って体の中から症状を確認することが可能です。消化管内視鏡のほか、気管支鏡、鼻腔内視鏡など検査部位によっていくつかの種類があり、犬・猫ともに受けていただけます。また硬い筒状でできた腹腔鏡や胸腔鏡を使用すれば、ほんの数ミリの穴から肝臓・腎臓・心臓などの状態を確認することができるんですよ。当院ではこれらの内視鏡以外にも、耳の中を見るビデオオトスコープ、エックス線検査や超音波検査、臓器のリアルタイムな動きを確認できるエックス線透視検査装置も備えています。複数の検査結果を組み合わせながら原因を丁寧に探っていくことを大切にしています。
▲言葉で不調を伝えられない動物たちだからこそ丁寧に診断
Q.どのような症状で内視鏡検査を提案することが多いですか?
A.例えば嘔吐・下痢・食欲不振が続く場合には消化管内視鏡での、咳が止まらない場合には気管支鏡での検査を提案することがあります。また肝臓の薬を飲んでもなかなか数値が良くならなかったり、血液検査やエックス線検査では原因がわからない場合などに、その一歩先の検査として挙げられるのが腹腔鏡による検査です。従来、肝臓の状態を確認するためには大きくおなかを開けなければならなかったのですが、腹腔鏡を使えばほんの数ミリの穴からおなかの中を確認できます。最近は他院からの依頼で検査を行うことも多いですね。そのほか、くしゃみやズーズーといった呼吸音が頻繁な場合には、鼻腔内視鏡で鼻の中を確認します。
▲呼吸器疾患を中心に幅広い診療に取り組む星野院長
Q.内視鏡検査はどのような病気の発見につながるのでしょうか?
A.嘔吐や下痢の原因が異物誤飲であることが確認できたり、胃腸炎や腫瘍が見つかったり、肺炎が見つかったりすることもあります。組織を採取して生検に進むこともありますし、異物によってはそのまま内視鏡で摘出が可能です。犬の異物によるくしゃみの原因で多いのは、鼻の中に刺さったノギですね。稲穂のようなトゲが刺さっているのですが、その場合は鼻腔内視鏡で除去します。また犬や猫のいびきのような呼吸音の陰に鼻咽頭狭窄という病気が潜んでいることもあり、この場合は鼻腔内視鏡で確認し、空気の流れを妨げている部分の拡張を図ります。
▲内視鏡を用いて異物の確認や摘出をすることで、負担を軽減
Q.内視鏡を用いた検査や治療のメリットを教えてください。
A.異物の確認や摘出、肝臓の検査、避妊手術など、これまで大きくおなかを切る必要のあった検査や治療が、内視鏡を使えば最小限の傷口で可能になります。傷口が小さければ痛みも少なく、回復までの期間も短く済むのがメリットです。避妊手術などは日帰りで受けられて、エリザベスカラー着用の期間も短いため、動物の体だけでなく心の負担も少なく済むでしょう。また、獣医師がモニターで患部を見ながら検査や治療を行いますので、出血の有無などもその場で確認できますし、それが診断や治療の精度向上にもつながります。
▲最小限の傷口で、回復までの期間も短く
Q.しっかり向き合い、不調の原因を探る診療を大切に
A.当院では、初めから麻酔を伴う検査を行うことはほぼありません。まずは血液検査やエックス線検査を行い、薬を処方するなどして、それでも改善が見られない場合に腹腔鏡や消化管内視鏡での検査を検討します。私は大学付属動物病院で多様な症例に携わってきました。その経験が検査の必要性の見極めに生かされていると感じます。麻酔が使えるかどうかの検査も事前に行いますのでご安心ください。内視鏡検査や治療に進んだ場合、年齢や症状に応じて、何種類もの麻酔や鎮痛薬を使い分けているのも当院ならではの工夫です。高齢の動物にも配慮し、心身の負担や痛みの少ない内視鏡検査・治療の提供に努めています。
▲動物たちの苦しさを和らげたいという思いで診療を行う
動物病院からのメッセージ
星野健浩院長
似たように見える症状でも、その原因は同じだとは限りません。当院では原因を丁寧に探ることを大切にしており、その一つとして数種類の内視鏡を使い分けて検査・治療を行っています。おなかを開ける方法と比較して、内視鏡は動物の負担を最小限にすることが可能です。当院では設備と体制を整えて、各分野を得意とする獣医師とスタッフたちが、「いつまでも人と動物がともに暮らせる社会」をめざして診療に取り組んでいます。「原因はわからないが不調が続いているようだ」「薬を飲んでもなかなか良くならない」など、動物の症状に対して不安があれば一度相談にいらしてください。
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