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歯の汚れから徐々に進行する歯周病 犬や猫の歯科治療と口腔内ケア

東戸塚ペットクリニック

(横浜市戸塚区/東戸塚駅)

最終更新日: 2024/03/04

犬や猫を飼っている人の多くが悩むのが、ペットの口の手入れ方法。犬も猫も3歳以上になると多くは歯周病にかかるといわれているが、犬や猫の性格や習性によって、毎日、歯磨きするのは難しいことが多いからだ。そこで、犬と猫の歯科治療に力を入れる「東戸塚ペットクリニック」角田守利院長に、歯周病をはじめとする歯科治療や口腔内のケアについて聞いた。同院では、超音波スケーラーを導入して歯石を除去するなど、犬や猫の負担の少ない検査や治療を実施するとともに、飼い主と動物が楽しく生活できることを重視して、無理なくできる口腔ケアを提案している。ぜひ、角田院長の話を参考にしてほしい。(取材日2024年2月6日)

口臭や歯のダメージだけでなく全身の健康にも影響する歯周病。獣医師と相談しながら適切な口腔ケアを

  • Q.ペットの歯茎の腫れや、口臭、出血が気になります。

    A.

    ▲犬猫も人間と同じように、歯の病気になると話す角田院長

    人間と同じように、犬や猫も口の中に付着している食べ残しなどが歯垢となり、歯に付着し、やがて歯石となり、簡単には取れないような状況になります。歯石の中で歯周病菌など細菌が増殖して、歯茎が腫れてきます。これが歯肉炎です。さらに歯と歯茎の間に歯周ポケットができて歯石が詰まり、同時に歯周病菌も歯の根の部分で増殖して歯周病となります。だんだん口臭がひどくなったり、歯茎の出血が起きたりします。歯周病が進行してくると口や歯茎にも痛みが伴うはずですが、犬や猫は多少痛くても工夫してご飯を食べたり、散歩など日常的な生活を送るケースが多いようです。人間ほどは痛みを感じないのかもしれません。
  • Q.歯周病を放置していると、どのような問題があるのでしょうか。

    A.

    ▲受付には歯のケア用品も置いてあり、アドバイスも行う

    まず、歯がぐらついて抜ける、口臭が強くなる、よだれが増える、痛いところを避けて食べるようになったりします。口を傾けたり、食べる物を落としたりするのは、口元が痛い時のしぐさだと考えられます。さらに目の下や顎の下が腫れたり、顎の骨が折れたりすることもあります。また人間では、歯周病菌が、糖尿病や腎臓病、心臓疾患、免疫異常などに関わり、体に悪影響を及ぼすことはわかってきています。人間と、犬や猫の歯周病菌は同じ種類のものなので、犬や猫の体にも歯周病菌が悪影響を与えていると考えられています。すでに、糖尿病との関係は動物でもわかってきていますし、歯周病は全身の健康にも悪い影響を与えるといえます。
  • Q.では、どのような診察や治療を行うのですか。

    A.

    ▲身体の状態を確認して、歯科治療のための麻酔などを行う

    外からは歯茎の中を肉眼で見ることはできないので、エックス線検査を行い、歯肉炎や歯周病の進行度を診断します。また、エックス線検査は、歯科治療中に行います。歯周病で溶けてしまった歯槽骨は戻ることはないので、ぐらぐらになった歯は、抜歯を検討します。まだ歯がぐらつくところまでいっていない場合、歯肉炎の状態ならば、人間と同じように、歯周ポケットの中の歯石をきれいに取り、全体にクリーニングを行います。日常的な診察では全身麻酔をかけるわけにはいきませんから、簡単に口を開けてくれない犬猫の場合は、歯茎の状況や口臭の程度などを診て、歯科治療の時期を決めていくようにしています。
  • Q.歯周病治療の流れを教えてください。

    A.

    ▲しっかりと口腔内の状態を確認して、負担が少ないように進行する

    犬や猫の歯科治療や歯のクリーニングは全身麻酔が必要ですので、1本ずつではなく、口腔全体の処置や治療を行います。まず、ぐらついた歯がある場合はを抜歯して、その後、歯石を除去して、お口の中をきれいにクリーニングしていきます。当院では、人間の歯科メンテナンスにも使用される超音波スケーラーを使って、歯石を取り除いていきます。その後、ハンドスケーラー用いて、残った歯石をきれいに取り、ブラシなどを用いて歯の表面をきれいに磨きます。全身麻酔のもとで行いますので、どのタイミングで治療するか、犬や猫の体調もよく見ながら、飼い主さんとよく相談しながら決めています。
  • Q.歯周病予防や再発予防には、メンテナンスが重要と聞きました。

    A.

    ▲病院でのケアと自宅でのケアが健康な歯を保つためには重要となる

    歯垢や歯石がつかないように歯磨きをするのがやはり理想的です。ただし、犬や猫の種類や性格によって、毎日、きちんと歯磨きをするのはなかなか難しいこともあると思いますので、おうちで行き届かない部分は動物病院に相談してみてください。今は、歯ブラシやペーストにもさまざまな種類がありますので、よく相談しながら、その子に合うもの、飼い主さんが無理なく実行できるものなどを探してみてください。歯磨きガムについては、ある程度は有用ですが、やはり歯ブラシでの歯磨きには勝らないと思います。また、歯石が付着しないように工夫したフードもありますので、相談していただければと思います。

動物病院からのメッセージ

角田守利院長

犬や猫の寿命が長くなって、注目されるようになったのが、歯周病をはじめとするペットのお口の中の問題です。理想は毎日歯磨きをすることですが、実際には難しいもの。歯磨きが飼い主さんにも、犬や猫にもストレスとなったり、飼い主さんがけがをしたりするのは本末顛倒だと思うのです。一方で、歯磨きができなければ歯周病にかかりやすくなることは事実ですし、歯周病はさまざまなトラブルにつながります。おうちではできる範囲のお手入れをしてもらいながら、動物病院で定期的に歯科検診や治療を受けるのがいいと思います。かかりつけの動物病院をうまく活用して、動物と仲良く楽しく生活していただきたいと思っています。

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