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森理薫子 院長の独自取材記事

南ヶ丘獣医科病院

(練馬区/練馬高野台駅)

最終更新日: 2023/01/22

練馬区の閑静な住宅街の一角にある「南ヶ丘獣医科病院」。院長の森理薫子(りかこ)先生が自宅の敷地に開業し32年、地域の住民たちから支持されているクリニックだ。練馬区獣医師会会長も務めたベテラン獣医師の森先生は、本当に動物が好き、人も好きという事が伝わる温かい心を持った信頼できるドクターだ。ペットの健康やしつけの相談から、飼い主自身の相談まで受ける事もあるというのもうなずける。「病気にならないように予防すること」をモットーに、ペットの健康のための食餌指導などにも力を入れている森先生にクリニックの特徴から、医療にかける熱い思いまでじっくり伺った。 (取材日2014年8月5日)

ペットの健康のために、飼い主の悩み相談にも乗る

開業されて32年の歴史あるクリニックですね。

近隣の動物を飼われている方のホームドクターとして、犬猫のほか、うさぎ、モルモット、ハムスター、インコなどを診ています。お散歩の途中に寄って行かれる方も多いですね。ペットのあらゆるご相談から、飼い主さんご自身の相談まで受ける事もあります。私はホームドクターはいろいろな分野を診なくてはならないと思っています。それぞれ動物によって食べものも違うし、温度管理なども違います。例えば、うさぎは草食獣ですから、「小さな馬を飼っているのと同じですよ。そう思って飼ってくださいね」と飼い主さんに申し上げています。動物は言葉を発しませんが、診ているとお互いに気持ちで何となく通じ合うものがありますね。動物が何を思っているかは直感で分かります。具合が悪い時は具合が悪いと体からメッセージを出しているんです。

飼い主さんとはいつもどのような関係を保っていらっしゃいますか?

ペットは飼い主さんにとって、人生のパートナーであり、時に家族以上の関係です。私が女性ということもあって、一人暮らしで動物を飼っているキャリアウーマン、離婚をして動物を飼っている女性など、様々な背景をもつ飼い主さんがいらして、ペットの話と同じぐらいご自分の悩み事も話されます。なので、飼い主さんの距離は近いと思います。皆さん、お家のことやご主人のことなど、様々なことをお話されるので守秘義務を感じながらのお仕事でもあります。大学時代から修行をさせていただいていた赤坂の動物病院の院長先生の言葉を、開業してから理解できるようになりました。「獣医師の仕事は、小児科と心療内科を併せたような科なのよ」と。ですから、どんなに忙しくても飼い主さんのお話をちゃんと伺うように心がけています。飼い主さんが元気でないと、ペットも元気になれませんからね。

ペットの健康を守るために大事なことは何でしょうか?

一番大事なことは飼い主さんがペットを良く観察することですね。いつも観察をしていると、動き方とか、食欲とか、すぐに異変が分かるようになります。便が出ないとか、吐くとか、そういうことが3日も4日も続くようだと、あきらかに悪い状態になっています。あくまでもペットの様子を見るのは、1日とか2日が限界です。人間に比べて動物は寿命が短いですよね。動物にとっての1年は、人間の5年や6年にも匹敵し、人間よりも早いスピードで年をとっていきます。ですので、飼い主さんにとってほんの1日か2日のことが、犬や猫にとってはとても長い時間なのです。異変を感じてから3日以上様子を見て放置しておくというのは長すぎます。異変を察知したら、少しでも早く診察を受けていただきたいと思います。当院では、ホームドクターの範囲を超えた疾患に関しては、高度医療や大学病院を紹介するようにしています。

「病気になる前に予防」を第一に

獣医師を志したきっかけやご経歴を教えて下さい。

母方の親戚に医師が多く、「ドクターになりたい」というのは小さい頃からの夢でした。大学受験の時、医師か、歯科医師か、獣医師か、どれを選択しようかという時に、私は動物が好きでしたので、好きな動物に触れながら仕事ができるなんて、なんて素敵な仕事だと思い、この道を選びました。日本大学獣医学科に入学し、大学2年の春休みから、大学の教授のご紹介で赤坂の動物病院でお手伝いをするようになりました。1979年に大学を卒業し、国家試験を取得後、獣医師としてその病院に3年2ヵ月間勤務しました。学生時代から含めるとそこで5年余りお世話になりました。

勤務医時代、獣医師として学んだことは?

飼い主さんは当然ながら動物に異変が起こると時間を選ばずに来院されます。便や尿の始末も私たちがやらなくてはいけませんし、きちんと管理するのも獣医師の仕事です。オペが夜間になることもしょっちゅうで、仕事の量が多いので必死で仕事をしても帰宅は毎日、終電に乗れるか乗れないかというぎりぎりの時刻がほとんど。「こんなに獣医さんって大変だったの」と母が言うぐらい、ハードな日々が続きました。獣医師は本当に好きでなければできない仕事だと実感しましたね。そして、動物だけでなく、飼い主さんとしっかり接していくこと、飼い主さんの話を十分聞いてあげることが本当に大事だということも学びました。

そして1982年に開業されました。

6月の自分の誕生日に合わせて、練馬区の自宅で、庭の部分を病院にして開業しました。以来、「町の動物のお医者さん」として、「病気を治す」ということはもちろん大事ですが、「病気になる前に予防を! 」という考えを大切に診療を続けてきました。健康管理を中心に、食餌・しつけ・飼い方などのお悩みにも気軽にお答えしています。獣医師は様々な種類の動物が相手です。個々に性格も違い、性格的に噛むのが当然というような犬猫もいます。当院の医師は私だけなので、全て一人で対応します。大概は大丈夫ですが、時には飼い主さんにもフォローしていただいています。「心で押さえて。力で押さえないでね」と私は飼い主さんにお願いします。「力を入れないで。そうするとうまくいくから」と。動物も本当に具合が悪い時は我慢をして治療を受けてくれますね。

何でも気軽に相談できる動物のホームドクター

ペットホテルとしてお預かりもされていますね。

はい。トリミングもペットホテルも、基本的にはうちの患者さん限定ですが、お預かりさせていただいています。私の場合、自宅と病院が同じ敷地内にあるので、夜間も様子を見に行きます。自宅と病院が別々だとこうはいきません。お預かりした際は、他の患者さんがいない時間などに、動物を出して一緒に遊んであげたり、時間があればかまってあげるようにしています。犬の場合、散歩時には必ず2本、紐と首輪をつけて、もし1本外れてしまっても大丈夫なようにしています。大型犬の場合は、飼い主さんに指示された距離を散歩させます。もちろん温度管理にも気を使います。食事も一日目ぐらい食べないのは一過性としても、二日目も食べないとなると餌に鳥のササミを入れたりして、食べさせるように努力をします。「先生、よく管理をしてくださる。よく見て下さいますよね」、「何日預けても、預けた時以上に元気になっている」と飼い主さんに言われますね。お預かりしている動物を、愛情をもってお世話することを大切にしています。そのためでしょうか、「先生、いらなくなったバスタオルとかあったら下さいね」と飼い主さんからよく言われるんです。犬や猫が私の使っているものをかがせると気持ちいい顔をするのだそうです(笑)。

ペットを飼われている方へアドバイスをお願いします。

いつも飼い主さんにお話をするのは、「お手」「お座り」はできてもできなくてもいいですが、しつけが大事ですよと。しつけの第一歩はサークル(囲い)のなかで飼えることです。サークルの中にきちんと入れられること。そして、「待て」ができること。あと、トイレのしつけですね。いつ来るかもしれない震災の時、しつけがしっかりしていると犬舎に入れることができるからです。また、ペットの身元を証明するマイクロチップの装着を勧めています。個体識別の方法として世界中で使用されており、災害時の迷子や、事故、盗難にあった時にマイクロチップを装着していることで飼い主を明らかにすることができるからです。そして、病気の予防に関しては、ワクチンや予防薬も大切ですが、毎日の食餌の管理がとても大事です。動物にとって食餌は大きな楽しみであり、動物の大きさや生活スタイルによっても理想的な食餌の内容は変わってきます。かわいい動物達の健康と長寿のために、当院でもアドバイスをしていますのでぜひご相談下さい。

休日の過ごし方や、今後の目標をお教えください。

昨年までの2年間、練馬区獣医師会会長をしていました。そこでは、区役所で行われるペット相談や、震災の時にペットも同行して避難できるように働きかけたり、学校の飼育動物の病院にかかる費用を区に負担してもらえるよう働きかけたりといった仕事をしておりました。任期が終了し、現在は休診日に友達と食事や買い物などに行くのが楽しみですね。毎年2月には1週間休みをいただいて、海外に出かけています。動物が好きなので、どこの国にいっても必ず動物園を見て回ります。当院はホームドクターという位置づけの病院です。食餌、しつけのことから、「こんなこと聞いておかしいかな? 笑われないのかな? 」というようなことまで何でも気軽に聞いていただける皆さんに愛されるクリニックでありたいですね。

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