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齋藤隆広 院長の独自取材記事

三鷹通りどうぶつ病院

(三鷹市/三鷹駅)

最終更新日: 2023/01/22

三鷹市の“市の木”であるイチョウをあしらったロゴマークが目を引く「三鷹通りどうぶつ病院」。この地域の人々に愛される病院になれるように……。院長の齋藤隆広先生がそんな思いを込めてをデザインしたという。秋になるとイチョウ並木が黄色に色づく三鷹通りは動物の散歩コースとしても人気が高く、散歩のついでに同院にふらっと立ち寄る人も多いという。自然とここに人が集まってくる理由は、大学病院の腫瘍科をはじめ、夜間救急病院などで経験を積んできた実績はもちろん、「人と話すのが好きなんです」と照れながらも真っすぐ相手の目を見る、齋藤先生の実直な人柄にあるのだろう。動物たちにとっても飼い主にとっても幸せな獣医療をめざし、対話を何よりも大切にする齋藤先生。若き獣医師の高い志を徹底検証していく! (取材日2012年11月12日)

連携して取り組んでいくことが、獣医療の発展の原動力に!

2012年9月に満を持して開業ということで、まずは意気込みからお聞かせいただけますか?

どんな分野であっても何か異常があればこの病院で可能な限り当院で対応する。町のクリニックとして、そんなふうにオールマイティーに機能していきたいです。周りに大学病院や特定の分野に特化している先生がいらっしゃるなかで私たち一次医療を担う動物病院の使命は、どんな分野であっても当院に来てもらった子たちに対してどうにかしたい、その思いで、抱えている病気が何なのかを探り、治療することだと考えています。そのためには、最低限の検査機器は備えておくべきですし、幅広い知識を持って病気を見極める力が必要であると考えます。病気を特定し、当院でできることは当院で行なう。高次のレベルの検査や治療が必要であれば、それを見極め、大学病院などに紹介するというふうに、すみ分けといったらいいでしょうか、一次診療としての役割をしっかりと果たしていきたいですね。

三鷹で開業されたのには何かこだわりがあるのですか?

私は、日本獣医畜産大学(現・日本獣医生命科学大学)の出身です。ここから自転車で10分以内で行けるところにあるんですね。なので、このあたりは非常になじみ深い場所なんです。大学6年間という一番楽しい濃厚な時間を過ごした場所ですから(笑)。それに、私が一次診療としての役割を果たすにあたって、母校の大学病院が近くにあるというのはとても大きいんです。大学には腫瘍科の師匠や教鞭をとっている大先輩、また研修医をしている後輩たちがいますので、常に良きアドバイザーになっていただいています。私は大学卒業後、都内の動物病院に勤務しながら臨床病理教室の研究生として大学の動物医療センターの腫瘍科の診察に出させていただいていました。その経緯もあり、大学病院腫瘍科を受診された子の定期的な検査などをさせていただいています。このように今後は大学病院と更なる連携体制ができればと思っています。

こちらではペットホテルや夜間診療にも対応されているそうですね。

可能な限り受け入れる態勢をとっています。私は夜間救急病院に勤務していたこともあります。その経験から、夜間対応というのは「患者さんに必要なもの」として重要視しています。夜間に何かが起こることは実際多いですし、「何かあれば診ますよ」という態勢があるかないかで、飼い主さんの安心感も違いますよね。いずれは、この地域にも地域の先生たちが中心となった夜間救急病院が出来たらいいなと大きな夢を持っています。そういう意味でも、医療における連携の重要性を強く感じます。

なるほど。医療はやっぱり連携が大事なんですね! 母校との連携以外でいうと、地域の先生たちとはどのように交流を深められているんですか?

11月に三鷹動物祭というものに参加しました。これは、東京都獣医師会武蔵野三鷹支部の先生たちが集まって、市民の皆さんを交えたイベントです。高齢動物の表彰式や動物の健康相談、盲導犬の実演・体験コーナーなんかもあるんですよ。普段はなかなか交流ができない盲導犬協会の方々とお話できたことはとても勉強になり、学ぶことが多々ありました。また、こうして同じ地域に属する先生方と交流を持つことによって、この地域の獣医療の実態も見えてきますし、地域を知る良い機会になります。皆で連携して取り組んでいくことが結局は、獣医療の発展の原動力になるって思うんですよね。

獣医師としての治療経験だけでなく、飼い主としての飼育経験が診療のカギ

先ほど少し話が出ましたが、大学病院の腫瘍科に所属されていたそうですね。

はい。都内の動物病院に勤務しながら大学病院の腫瘍科で勉強していました。多発性骨髄腫についてや肥満細胞腫に対する分子標的薬の犬・猫における副作用についてなど、学会でも発表させていただきました。一次医療を担う町の動物病院である以上、腫瘍だけではなく、幅広く対応していくことが求められていますが、腫瘍を患う子が多い現在において、腫瘍についてよく理解している獣医師ということで、飼い主さんの安心感につながっていけたらうれしいです。そのためにも、日々精進していこうと思います。

齋藤先生ご自身も、昔から何かペットを飼っていらしたんですか?

子どもの頃、猫を飼っていました。飼っていたというより、気づいたら寄りついてた、といったほうがいいかもしれないです(笑)。私は長野県出身で、周りは自然に囲まれていたので、動物と触れ合う機会はとても多かったですね。今も猫と犬と暮らしています。私自身、飼い主の立場でもあるので、診療する時は常に「飼い主さんの立場で診ること」をモットーにしています。「自分の子だったらどうすべきか」をまず考えますね。そのために欠かせないのが飼い主さんと十分に対話すること、そして、なるべく多くの選択肢を提示すること、と私は思います。獣医学も日々進歩してきています。例えば、悪性腫瘍に対しても、さまざまなアプローチ法があります。その中で大事なのは、「これでいきましょう」と獣医師がすべて決めつけるのではなく、「この方法が最善と考えますが、こういう方針もありますよ(それぞれのメリットやデメリットを話した上でですが)」と、自分の経験に基づいて可能な限りの選択肢をお話しすることだと考えています。飼い主さんと十分相談しながら、動物にとっても飼い主さんにとっても最善の検査や治療法を提示できるよう心がけています。私たちの獣医療は、動物たちはもちろん、飼い主さんとの医療といえる面もありますので、常に飼い主さんの立場に立っていたいと思います。

飼い主さんとの医療ですか。

はい。近年、獣医学の目覚しい発展や飼い主さんの獣医療に対する意識の向上に伴い、動物たちも高齢化が顕著になってきました。そのような経緯から、高齢化に伴う慢性疾患も増加しています。心臓や腎臓の慢性疾患は長期的な投薬や定期的な検査が必要になってきます。そうなると、飼い主さんたちに対して多大な時間的制約や金銭的負担といった問題が出てきます。治療してあげたいけど、さまざまな理由から継続的治療が受けられないようなこともあるんです。動物のことは助けてあげたい反面、飼い主さんの気持ちも尊重しないといけないので、とても難しいですよね。一つの解決策として、動物保険があります。最近ではいろいろな保険会社が参入し、保険の種類も充実してきています。しかし、まだまだ知らない人も多いですし、知っていても加入までに至っていない人が多いのが現状です。例えば手術することになった場合も、半額は保険でカバーできる保険や、抗がん剤治療のように毎週2、3万かかるような治療も保険加入により経済的な負担が少なく済みます。何かあったときに絶対に役に立つはずです。

何かあってから来る場所ではなく、日頃から気軽に立ち寄れる場所でありたい

診療するなかで、こんな病気が増えているな、と感じることはありますか?

皮膚疾患の子は多いですね。遺伝的なもの、不規則な食生活など、原因はいろいろと考えられますが、最近では、ストレスなどの影響も大きいのでは?と思います。そんな中、当院では、マイクロバブルと呼ばれるものを皮膚疾患の治療や予防として使っています。これは、ペットシャンプーの常識を変える洗浄設備です。泡をマイクロにし、毛穴に入り込ませることで皮膚をこすることなく汚れを除去することが可能です。シャンプー療法の一環として、薬から離脱できない子たちに大きなメリットになると思います。同時にコリをほぐしてあげたりもしますので、汚れと同時に疲れをとったり、何かひとつでも不調の原因となるものを取り除いてあげられることがあればいいなと思いながら、マイクロバブルを活用しています。実際にこれまでに、マイクロバブルを使用することで薬から離脱し、皮膚の状態が改善していく子も見てきていますから、一つの有効な治療法だと思います。

従来は家の外で飼われていた動物も家の中で飼うことが多くなってきていますし、洋服を身にまとった動物も多く見かけるようになりました。家庭におけるペットの位置づけというのが大きく変わったように思いますが、いかがですか?

そうですね。動物を、わが子のように育てている方が多いですし、そういう関係性があるから、今の獣医学の発展にもつながっていると思います。番犬のように外につながれたままでは、私たちの仕事もあまり多くなかったかもしれません。ひとつの命として接してくれている飼い主さんがいるからこそ、動物のちょっとした変化に気づくのも早く、病院に連れてきてくれるのにしても、迅速に行動してくれるのだと思います。それによって僕らも迅速に対応ができますしね。我々獣医師の意識はもちろんですが、飼い主さんの意識の高さが獣医学をより進歩させているといっても過言ではありませんね。

それでは最後に、読者へメッセージをお願いします!

これは飼い主さんにもよく言うことですが、とにかく気軽に来てほしいです。散歩途中にふらっと立ち寄って話しに来ていただけると、本当にうれしいです(笑)。この辺りは、前の通りも、裏通りもそうですが、散歩コースなんですね。なので、散歩の途中にでも気軽に寄ってくださる方もけっこういらっしゃいます。実際に動物たちの体を触りながら、飼い主さんと「最近、ワンちゃんどうですか?」なんて何気ない会話をして。何気ない会話から、何かわかることがあるかもしれませんから、コミュニケーションはすごく大事。そして、かかりつけ医として、動物たちの普段の元気な状態をちゃんと把握しておくことも大切です。動物病院が、病気になったらから来る場所ではなく、普段から気軽に立ち寄れる場所。この町でそういう位置づけになれたらうれしいと思います。

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