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野崎 義博 院長の独自取材記事

アンジュ動物病院

(八王子市/めじろ台駅)

最終更新日: 2023/01/22

八王子市山田町にある「アンジュ動物病院」は、山田駅、めじろ台駅から徒歩10分。住宅街になじむカスタードクリーム色の建物は優しい印象で、院長の野崎義博先生の人柄も相まって温かみにあふれた病院だ。診察の対象は犬猫に限らず、ハムスター、うさぎなどの小動物からカメ、トカゲ、ヘビなどの爬虫類、カエル、ウーパールーパーなどの両生類、小鳥まで幅広く、遠方から車で来る飼い主さんも少なくない。画像診断や動物行動学を得意とする院長は、飼い方やしつけの相談にも快く応じてくれる親しみやすく懐が深いドクター。「獣医師の考えだけでなく、なるべく飼い主さんの意向を尊重し、動物たちとも力を合わせながら治療していきたい」と語る野崎先生に、獣医師として心がけていること、ご自身の動物との関わりなどをたっぷり聞いた。 (取材日2016年2月15日)

小動物から爬虫類、両生類、小鳥まで幅広く診察

開業にあたり、この場所を選ばれたのはどうしてでしょう?

開業するなら家内か僕の実家の近くにと考えていたのですが、ちょうど子どもが小さかったこともあって、家内の実家に近いこちらにしました。あと、当時は府中の病院に勤めていましたので、郊外の住宅地という環境が似ている八王子なら、飼い主さんの意識や病気の種類も似ており、今までの自分のやり方と大きく差がないと思いました。僕自身、横浜市緑区の長津田で育っていますので、緑が多いこういう環境は好きですね。

内装などでこだわられた点はありますか?

あまり病院っぽくしたくないというのはありました。こだわったのは、床です。柔らかい素材を選んで、動物の足に負担がないようにしました。診察室の窓を診察時間中は開けているのも、こだわりの一つでしょうか。やはり中が見えないと飼い主さんは「何をされているんだろう」と不安に感じられると思いますから。中で何をやっているかというのが見えることで、飼い主さんたちは安心してくださっているのかなと思っています。飼い主さんがいると動物が落ち着かないの時には奥へ連れて行って処置する場合もありますが、基本的に自分が何をやっているのかを飼い主さんにお見せするようにしています。

爬虫類や鳥、小動物の診療もされているのですね。

希望があれば、どんな動物でも診察しています。犬猫以外で来ているのは、カエル、ウーパールーパーなどの両生類、トカゲ、カメなどの爬虫類、金魚、鳥、ハムスター、うさぎ、フェレットなどさまざま。爬虫類を診ている動物病院はまだ少ないので、山梨や千葉、埼玉からも来院されます。電話での問い合わせは全国からありますね。爬虫類を診始めたきっかけは、開業してから友人の獣医師に「カメの手術を手伝ってほしい」と頼まれたことです。そこで初めて「こういう動物も飼っている人がいて、この動物にも病気があるんだ」と気がついたのです。始めてみると困っている飼い主さんが予想以上にいて、需要が多いことに驚きました。年々、犬猫以外の動物の割合が増え、いまは犬猫とそれ以外の割合は5対5くらいになっています。

診察では「何かおかしい」という感覚を大切に

爬虫類の診察は、ほかの動物と違いますか?

爬虫類の場合はいかに飼育環境を整えるかが非常に重要で、環境が整っていないことによって病気になっている子たちがほとんどなんですね。おそらく専門にしていらっしゃる先生が予約制にしているのは、飼育環境についての説明の時間が長くなってしまうからだと思います。当院は予約制ではなく、診察時間内に来ていただければいつでも診ますが、特に初診の場合は30分以上かかることが多いです。どんな環境で飼っているかなどからじっくり聞いて、飼育の指導を行っています。ヘビやトカゲなど爬虫類は基本的には弱い動物でストレスを受けやすいと思います。爬虫類は病気になってから症状に飼い主さんが気付くまで時間がかかるので、少しでも違和感を覚えたら相談してほしいです。

先生の治療方針をお聞かせ下さい

獣医師主導ではなく、飼い主さん、動物と一体になって治療していきたいと考えています。動物の気持ちを一番分かっているのも、どの治療法が合っているかを一番分かっているのも、飼い主さんです。僕たち獣医師は、飼い主さんがどこまで望んでいるのかを聞いて、「手術しないなら、こういう方法があります。その場合はこういうリスクがあります」など、悪いことも話して飼い主さんに選択してもらう。それに合わせて、こういうことをやっていきましょうという技術提供をしたいと思っています。特に高齢の子たちが増えている中、1分1秒長生きさせることが目的ではなく、動物たちの安らかな時間が多くなる方法を考えるのが最善だと思っています。ですから飼い主さんには自分の意見を言ってもらいたいし、言ってもらえるような病院でありたいと思います。

その他に気を付けていることは?

僕は「何かおかしい」という感覚的なものが非常に大事だと思っています。飼い主さんが何かおかしいと思うことは、絶対におかしいんです。例えば、いつもお散歩に行くのに行かないとか、普段食べるものを食べないとか。具体的に何がおかしいのか分からなくても、それを細かく質問して絞り込んでいくのが僕たちの仕事ですから。とにかくおかしいと感じた時点で病院に連れてきてほしい。飼い主さんだけじゃなく、自分の感覚もそう。よく見ている子だと「何か前と違うな」と感じることがあります。特に老化による、じわじわした変化だと、たまに見るからこそ「痩せてきた」「足に不具合がある」と気付くことがあるのです。たまに会うから見られる目と、毎日見ている目は違いますから、僕はなるべく診察室以外の様子も「たまに見る目」で見るようにしています。

幼い頃から動物好き。野生動物の治療にも貢献したい

先生ご自身、さまざまな動物を飼っていらっしゃるとか。

待合室や自宅で猫6匹、カメ、ヘビ、トカゲ、カエル、モルモット、タカを飼っています。多くは諸事情があり、引き取った子たちです。小学生の2人の子どもも動物好きですね。僕自身小さい頃から動物が好きでしたが団地だったので犬や猫は飼えず、その辺にいる生き物を捕まえてきては飼っていました。その頃からの経験が爬虫類の診察にも生きていると思います。獣医師会から派遣され小学校などに飼育動物の指導に行くことがあるのですが、許可が出れば自宅のヘビなどを連れて行って触れ合いの機会をつくっています。先日は子どもの小学校で、親の仕事を知るという授業にヘビと一緒に参加しました。みんな結構喜んで触っていましたよ。情報化社会ですが、やはり本物を見て触らないと分からないことは多いと思います。飼っている動物以外の動物も身近にいる、ということを知ってもらえたら、うれしいですね。

子どもの頃からの経験が今の診療にも生きているのですね。

実は犬や猫を飼えなかったことが、今の自分には利点になっていると感じています。野良猫やほかの家で飼っている犬を触りたいけれど、警戒心を持つ子もいる。その中で、この子はここまでは許してくれる、という「距離感」が身についたのだと思うのです。動物はある程度抑えつけないと検査はできません。そのときにどれだけ、その子と距離感を縮められるか、警戒心を持たせずにやるかはとても重要だと思います。どんなに暴れる子でも抑えつければ検査はできますが、それで病院嫌いになっては元も子もないですから。この子は嫌がるから検査をせずに薬で反応見てからにしよう、とか、その辺りの距離感はとても大事にしています。そのせいなのか、お散歩中にふらっと寄ってくれるわんちゃんたちも多くて。それは、この病院のいいところなのかなと思っています。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

これからもさまざまな動物を、診られる範囲で診ていきたい。そして、山や緑の多い郊外にある病院として、野生動物や野鳥の治療にも貢献できたらと思っています。野生動物は飼い主がいるわけではないのでどこまで手を出していいのかという問題はあります。ただ、人間が何か関係して病気やけがをした場合には、人間が治してもいいのではないかと思っています。皆さんに伝えたいのは、当院に限らず、動物病院をうまく利用してもらいたいということ。病院によって方針も違うので、自分の家族や飼っている子に合ったところを見つけ出してほしいです。そして、ちょっと気になることがあれば、気軽に動物病院を頼ってください。

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