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鈴木和子 院長の独自取材記事

ベル動物病院

(中野区/新井薬師前駅)

最終更新日: 2023/01/22

新井薬師駅から徒歩5分。のどかな雰囲気の商店街を抜けると「ベル動物病院」が現れる。犬と猫を診療対象としており、こまめで丁寧な診療が近所でも評判となり、20年近くもの間地域に親しまれ続けている動物病院だ。明るくはつらつとした笑顔が印象的な鈴木和子院長は無類の動物好きで、一度は臨床の獣医師になることをあきらめ、他の職業に就いた。回り道をしながらも、子供の頃からの夢だった小動物臨床獣医師として動物病院の開業へとこぎつけ、東京都の動物愛護推進員の活動も積極的におこなっている。飼い主の話をよく聞くことを心がけているという鈴木院長に獣医師として開業するまでの道のりや病院の治療内容など、たっぷりとお話を伺った。 (取材日2013年12月24日)

一度はあきらめた獣医師になる夢を叶え、開業

先生が獣医師をめざしたきっかけは何でしょうか?

私は子供の頃から動物が好きで、さまざまな動物を家で飼っていました。当時、犬は屋外で飼うものであり、今のように犬のシャンプーなどめったにしない時代でした。実家は飲食店だったため、におい、被毛の飛び散りなど、飲食業で犬がいるというのはいけないことと親に言われていました。それで犬以外の猫、うさぎ、ハムスター、鶏やあひるのひよこ、鳩、金魚など、いろいろな動物を飼いました。小学生の頃にかわいがっていた猫が病気になってしまったことがあるのですが、そのころは家で飼っている動物の具合が悪くても、すぐに獣医に連れて行かねば、という社会的環境ではなかったと思います。うちの場合もそうとう悪くなってからやっと動物病院に連れて行ってもらう状況で、やはり助かりませんでした。それで、自分が飼っている動物の病気を自分で治せるようになりたいと思ったのが、獣医師という職業をめざしたきっかけです。

その後は、まっすぐに獣医師への道を歩まれたのですか。

今でこそ動物をペットとしてかわいがり、室内で飼育するのも当然という環境ですが、当時の獣医師としての仕事は牛、馬、豚、鶏などの産業動物関連のほうが主で、私の卒業した東京農工大学獣医学科からは、卒後すぐに小動物の獣医師の道に進むかたは2割もいなかったと思います。そしてまたその時代、動物病院で勤務獣医師として自活するのは厳しい時代でもあったのです。自分の家庭環境から、普通に就職してそれなりの報酬を得られる仕事に就く必要があったので、小動物の診療という道はいったんあきらめました。そして、卒後15年余り、私立の医科大学の基礎医学の講座で、教育・研究の仕事に携わりました。その後、上司の教授が亡くなり、教授が代わることで私が携わっていた研究対象、内容も変更せざるを得ない状況になりました。そのときに、どうせこれまでやっていたことを捨てて一からやり直すなら、もともとめざしていた犬猫の診療の道へ行こうと決心したのです。

子供の頃の夢を叶えようと思ったのですね。

私が学生時代獣医学科はまだ4年制で、小動物の臨床の授業科目はほとんどありませんでした。また、卒後15年以上たっていますし、動物病院での診療というものを学ぶ必要がありました。日本獣医畜産大学(現・日本獣医生命科学大学)で研修生になり、小動物の診療について学ばせていただき、また、先に開業している友人や知人の動物病院で、手伝わせていただいて、大学病院とはまた違った町の獣医さんならではの診療方法、工夫などを学ばせて頂きました。そして前職を辞めて2年後に動物病院を開業いたしました。この地に開業した理由は、当時の自宅に近かったからです。その頃は二人の子供が保育園と小学校低学年だったので、自宅の近くで仕事をしたかったのです。幸いその後、自宅と仕事場を一緒のこちらへ移転することができました。開業してから20年、移転してからは10年になります。

飼い主の話をよく聞きライフスタイルを斟酌しつつ治療方針を提供する

クリニックの治療内容を教えてください。

犬と猫を治療対象としています。動物はものが言えないので、飼い主さんが気づきやすいところで、食欲がない、かゆがっている、目が赤くなっている、元気がないなどの理由でいらっしゃることが多いですね。患者さんが気付いてからも、様子を見てしまって病院に連れてくるまでに時間がかかってしまうことも多いので、異変に気づいたらなるべく早めに動物病院にかかられることをおすすめします。避妊や去勢などの手術も行っています。また、こちらにカルテのある動物に限らせていただきますが、ペットホテルとトリミングにも要予約で対応しています。ペットホテルでは、私の自宅がこの建物の2階なので、深夜でも早朝でも私が起きているときには様子を見に入院室へ行っています。

先生が診療の際に心がけていることを教えてください。

飼い主さんの話をよく聞くことですね。初めの症状や経過、飼い主さんがそれに対して何をしたか、など詳しく話を聞いて、診断の手がかりになりそうな情報を得たいと思っています。さらにその話の中で、飼い主さんが何を望んでいるかも汲み取るようにしています。当動物病院は、遠くから車で乗り付けるという病院ではなく、ご近所の方が徒歩や自転車で来院してくださるようなこぢんまりとした動物病院です。飼い主さんは皆さん大事なペットが心配でたまらないわけですが、お一人おひとりが違ったライフスタイルをお持ちです。飼い主さんそれぞれのペットに対する考え方、生活環境をも汲み取って、検査や治療に際してかかる、ペットへの負担、時間、手間、費用などについてもお話することで、飼い主さんが不安にならないよう、また納得していただけるよう心がけています。

開業の際にインテリアや設備に気を付けた点やこだわった点などはありますか?

レントゲンを撮る必要があるので壁に鉛を入れたりしていますが、ここは普通の住宅だったものを改築した建物です。院内は明るいほうが飼い主さんも居心地がいいし、私やスタッフも過ごしやすいかなと思い、白と明るいピンクのインテリアにしました。設備については、レントゲンや手術室、シャンプー・トリミング、入院室以外に、近赤外線レーザーを置いています。これは、急性期以外の整形外科的な疾患や、猫の口内炎への照射に使用します。以前、ダックスフントで腰が抜けてしまったという子がいたのですが、私のところでは整形外科の手術を行っていないので他の大きな病院を紹介するつもりでしたが、飼い主さんが絶対に手術をしたくないという方でした。そのときに、内科的な治療と併せて近赤外線レーザーを患部に使ったところ、犬が気持ち良さそうにしていましたし、レーザー照射後はとても調子がよかったようで、飼い主さんにはとても感謝されました。誤解されるといけないのですが、整形外科的な疾患は原則、手術が必要な場合がほとんどです。ただ、内科的治療で対応できる場合や段階では、レーザー照射は補助的療法として有効なのではないかと思います。

こまめで親切な診療で地域の犬・猫を優しく見守る

先生ご自身も今も動物を飼っていらっしゃいますか?

猫が2匹います。以前に、もうお腹が大きくなった母猫を「避妊してほしい」と連れてこられた方がいらっしゃいました。手術でお腹を開けてみたところ、お腹の中には仔猫が動いていたんです。それでとりあえず避妊手術はしましたが、子猫をこのままにはしておけないなと思って、摘出した子宮から取り出して蘇生させました。ただ、まだ生まれるには早い時期だったので、生き残ったのは1匹だけでした。それが今飼っている2匹のうちの1匹のもーちゃんです。もう1匹のミニミーは、友人がある夜突然うちに連れてきてしまった猫です。彼女はオス猫が欲しかったらしいのですが、貰った猫がメスだったというので、「あなた、メスが欲しいと言ってたわよね」と。私はただ、飼うならメスのほうが飼いやすい、と言っただけなのに。

今後どういう動物病院にしたいなどのご展望はありますか?

開院して20年という節目を迎えますが、今までどおり、地域の方々のかわいい犬・猫たちと飼い主さんに、こまめで親切な治療を提供していきたいと思っています。もともと、長いおつきあいで来院してくださる患者さんがほとんどなので、初診の方以外は時間外でも診療することが多いですね。動物病院に来るということは、困ってきているわけですし、私も顔なじみの動物たちですから、できるだけ対応するようにしています。今後も地域の方々に親しんでいただき、かわいい動物たちの健康を守るお手伝いができればうれしいですね。

お休みの日にされるご趣味や興味を持っていることはありますか?

私は趣味が卓球で、地域の卓球サークルに所属して、地元の小学校の体育館を借りて練習しています。自分の休みの日は試合にときどき出ています。あと、趣味というわけではないのですが、厳しい環境で生きる世界の子どもを支援する国際NGOワールド・ビジョン・ジャパンのチャイルドスポンサーシップに参加しています。私はバングラデシュの女の子のチャイルドスポンサーになっていますので、クリスマス、誕生日のカードや小さなプレゼントを送ったり、現地からもときどきお便りをもらいます。一日にペットボトル一本分のお金で支援ということで、外出時には自販機なるべく使わないよう、マイボトルにお茶・スポーツドリンクなど持っていっています。

読者へのメッセージをいただけないでしょうか?

季節ごとの予防注射やフィラリアのお薬など、犬や猫に必要な予防はしっかりおこなってください。今まで問題がなかったからといって、今後問題がないわけではありません。例えば下痢と嘔吐などの症状で動物病院にこられたときに、どういうワクチンをいつ接種したかがわかれば、疑う必要のある病気を除外できるので、そのための検査の時間や費用を省くことができる場合もあります。感染症は、ご自分の飼っている動物だけでなく、他の犬・猫に影響を与えます。大切な犬・猫に長く元気でいてもらうためにも予防はしっかりしていきましょう。また、こちらの待合室には季節ごとに、時節柄かかりやすい病気についてのアドバイスを書いて貼っていますので、ぜひ見て参考にしてください。

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