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村越敏幸院長、村越恵子先生の独自取材記事

あさひ動物病院

(国分寺市/恋ヶ窪駅)

最終更新日: 2023/01/22

西武新宿線恋ケ窪駅から徒歩10分。連雀通りから少し入った場所に「あさひ動物病院」がある。院長である村越敏幸先生は、家業の農業を守りつつ、日々ペットたちの診療にあたっている。自らも大型犬であるラブラドールや室内犬のトイプードルなど6匹飼っているそう。さまざまな犬種を実際に飼うことで、飼い主の気持ちやペットの行動を理解し、治療に生かしているのだ。「飼い主さんから質問されて、いい加減な返事はしたくないですから」と妻の村越恵子先生も話すように、飼い主へのアドバイスの一つ一つが、経験に裏打ちされていてとても的確だ。「薬を必要以上に使わずに、ペットたちが持つ治癒力を大事にして治療していきます」と話す村越院長。クリニックの診療の特徴から野菜作りの話まで、2人にじっくりと聞いた。 (取材日2014年7月25日)

多くの選択肢を設け、飼い主が納得できる治療を実現

こちらのクリニックについて教えていただけますか?

【村越院長】2012年12月25日に開業しました。この場所はもともと自宅の畑だった場所です。動物病院なので、イエローの色調にして、温かみが感じられるようにしています。また院内は広めにして、人がすれ違うのにも余裕が持てるようにしました。ちなみに院名は「朝陽」からとりました。以前に勤務していた動物病院の当直のとき、朝方亡くなる子が多かったのです。夜中の12時くらいに危篤になり、3〜4時くらいまで頑張って、朝陽が昇る頃に亡くなる子が多く「ちゃんと朝陽が見られて、元気でいるように」との思いから「あさひ」と名付けました。

開業して2年が経ちましたが、今のお気持ちをお聞かせください。

【村越院長】近隣の方とのお付き合いが広がりましたね。今も動物病院と並行して農業を営んでいますが、農家だけでは付き合えない方々との交流があると感じていますし、地域の方々にも当院をだいぶ知ってもらえるようになりました。 【恵子先生】お買い物に行っても、犬の散歩に行っても、あちこちで必ず知った方にお会いします。この間も「迷い犬がいるのだけれど、どうしたらいいでしょう」という電話があり、見に行ったら、以前に保護したことがある犬だったので、飼い主の元へ無事に届けることができました。

こちらでの診療の特徴は何でしょうか?。

【村越院長】治療にはさまざまな選択肢があるので、一つ一つのメリットやデメリットを、飼い主さんに必ずお話ししています。飼い主さんが一番その子のことをよくわかっているわけですから、最終的には飼い主さんに選んでもらうようにして、ご家族の意向に沿った治療を行っています。中には治療法をなかなか決められない方もいらっしゃいますが、その場合は、私がもしこの子の飼い主だったら、こうしますというように、道筋をつけて差し上げるようにしています。 【恵子先生】飼い主さんができる範囲内で、どういった最善の治療ができるかを一緒に考えるようにしています。一般的には、獣医師がリードして治療を進めていく動物病院が多いと思うのですが、飼い主さんが治療法を決めることで、ペットたちの病気を積極的に考えるきっかけになってくれればと思っています。またワクチンについても当院ではいろいろと選択肢を設けています。ワクチンは動物病院から言われるままに打っているケースが多いと思うのですが、当院では5種類から11種類まであり、飼い主さんと相談して、生活スタイルに合ったワクチンの接種をお勧めしています。例えば近所の限られた範囲しか散歩しなくて、ほとんど他の犬とも接触しない場合は、一番少ない種類を提案しますし、逆にあちこち連れて行くのであれば、安心のために11種類打ってはどうですか? というようにお話しします。ワクチンの種類を自分で選ぶのは初めてだと驚かれる飼い主さんも多いですね。

飼い主の生活スタイルや周りの環境が、治療の糸口になることも

診察のときはいつもどんなことに心がけていますか?

【恵子先生】同じ病気でも生活スタイルが違えば、対処方法も違ってきます。治療の糸口をつかむために、飼い主さん一人ひとりから、ご家族がどのようにペットに接しているのかなど、ペットたちを取り巻く環境を詳しく聞き出すようにしています。 【村越院長】当院では必要以上に薬は使いません。できるだけ食べ物やペット自身の治癒力を優先させた治療を行います。ですからさまざまな療養食も用意していますよ。また飼い主さんに対する言葉使いにも気を配ります。飼い主さんとの信頼関係が、治療に影響を与えるからです。他には費用の面も、極力ご負担がかからないように気を付けています。 【恵子先生】診察は2人で一緒に行っています。私が主に聞き出し役で、飼い主さんからいろいろな情報を伺い、それをもとに院長が治療を進めていく形です。

食生活を重視なさっているとのことですが、食べ物が症状に影響することはあるのですか?

【村越院長】最近はペットたちにもアレルギーが多く、特にペットフードの中に含まれている素材に反応してしまいます。そういったペットたちに対応できるように、療養食をいくつも用意しているのです。 【恵子先生】特に皮膚病は食生活を変えるだけで、症状が好転する場合が多いですね。飼い主さんから話を聞いて、おやつをやめるように指導したら、すっかり良くなった例もあります。

ドッグマッサージやしつけ教室も行っているそうですね。

【恵子先生】ワンちゃんのことをよく知らずに飼っていらっしゃる飼い主さんが、ここ最近増えています。ペットショップで衝動買いしてしまい、実際に飼い始めてから、どうしてこんな行動をとるのだろうと、疑問がたくさん出てきてしまうのです。しつけ教室でワンちゃんのしつけを行い、飼い主さんの疑問を解消していけば、後々にわたってワンちゃんを育てていく上でとても楽になります。またドッグマッサージでは、普段からスキンシップを行うことで、体の異変に早く気付くことが可能になります。ペットたちにとっては、家族の方々が一番の名医だということを知ってほしいのです。

ペットの生涯のかかりつけ医として、健康でも気軽に来られる動物病院でありたい

休日はどのように過ごされているのですか?

【村越院長】昼休みの時間と休日は、大方畑仕事をしています。一緒に過ごす時間が少なく子どもには悪いとは思っているのですが(笑)。かかりつけとして当院をご利用いただいている飼い主さんには、留守番電話にメッセージを残してもらえば、時間外でも必ず診察するようにしていますので、ますます出かける機会は減りましたね。動物も植物も共にものを言わない生き物。それぞれの状態をよく観察しながらケアしていくのは同じことです。ベストな状態になるようサポートし、いい顔が見られた時が一番嬉しいですね。 【恵子先生】私は読書が好きですね。遠出をすることがめっきり減って、どこに居てもできる読書は気分転換に最適です。また、読書は1つの物事を様々な方向から考え、感じるための想像力を鍛えるのにもってこいです。飼い主の皆さんからいろいろなお話を聞く中で、様々な角度から質問をして、絡み合った言葉をひとつひとつほぐして、きちんと稟告が取れたときに喜びを感じます。

なぜ獣医師になろうと思われたのですか?

【村越院長】高校生のとき、将来は動物関係の訓練士になりたいと考えていたのですが、当時はまだ訓練士という仕事があまり認められていなかったので、それなら獣医師になろうと思い、日本獣医畜産大学(現・日本獣医生命科学大学)に入学しました。卒業してしばらくは、公務員の獣医療関係の仕事に就いていたのですが、そのうち父が年を取り畑仕事が大変になってきたので、私が跡を継いだわけです。その頃に飼っていた犬の具合が悪くなっていくのを見ていて、何のために獣医師の資格を取ったのだろうと考えるようになりました。父が亡くなったのをきっかけに開業を決心。開業前にお世話になった病院の中で、大学の先輩が開業されている吉祥寺のおおむら動物病院で検査から診断、治療に至るまで、本当に多くのことを学びました。当院もそこでの治療方針を基盤としています。おおむら動物病院に勤務していなかったら、当院は病気に対する姿勢があやふやになっていたかもしれません。 【恵子先生】私はもともと子供と動物が好きで、両方に関われる仕事ができる障害児の情操教育をしている牧場で働きたいと獣医学科に進みました。しかしながらそこでの就職が難しく、ならばと研究者を目指し東大の大学院に進み、研究所に入ったのですが、試験管を相手に仕事をするのはどうも向かなかったようで、生身の人間と動物を相手にしたく方向転換しました。

将来への展望をお聞かせください。

【恵子先生】今あるようなペットホテルだけでなく、ドッグランや幼稚園など、遊ばせたりしつけもできたりして、病気ではなくても一緒に成長をしていくことができるような場所をつくりたいですね。ワンちゃんたちも運動できる場所があれば、病気になりにくいですから。そうすれば動物病院がもっと身近になり、気軽に質問ができる場所になると思うのです。病気にならないと行かない動物病院では、飼い主さんの悩みがなかなか解決できず、インターネットの情報や噂に惑わされてしまいがちです。飼い主さんへの正しい情報の発信も兼ねて、健康な子でも来ることができる動物病院をめざしていきたいですね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

【恵子先生】常にペットと触れ合ってコミュニケーションをとることが大切ですね。スキンシップはコミュニケーションの1つとなりますし、早期に体の異常が発見することもできます。触られることに慣れてくると、ペットは病院に来てもきちんと触診をさせてくれるようになります。また、動物との生活を大いに楽しんで下さい。家族と共にある今を大事にしていただき、元気な時はもちろん、病気になった時、介護が必要になった時、「あの時ああすればよかった」と思うことのないよう、共に笑い、共に喜び、共に楽しみ、“家族”というたくさんの歴史を作ってください。 【村越院長】飼い主さんがあれもだめ、これもだめとペットに対して神経質になっていると、やはりペットたちにも伝わってしまい、神経質な子に育ってしまいます。また、逆になんでも許してしまうと我儘になりますので、厳しく接する機会も必要です。3歳児を育てていると思ってできるだけおおらかに、また、めりはりのある育て方をして欲しいですね。ペットと一緒に生活できるのも十数年です。一緒に生活できて良かった、楽しかったと言えるようにしてほしいです。そして最期は「ありがとう」と言ってお別れできるのがペットたちにとって最高のごほうびになるのではないでしょうか。

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