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小滝 雄一 院長の独自取材記事

東いわつき動物病院

(さいたま市岩槻区/東岩槻駅)

最終更新日: 2023/01/22

東武野田線・東岩槻駅から駅前通り沿いを4分ほど歩くと、緑の十字にピンクの動物たちがデザインされた「東いわつき動物病院」のロゴが見えてくる。ガラス張りの院内には自然光が差し込み、明るくて開放感がある空間だ。院長の小滝雄一先生は経験豊富な獣医師。体を細分化せず、全身を総合的に診療する「総合診療」を掲げ、2012年の開院以来、地域に根付いた獣医療を提供してきた。「困ったときに気軽に相談できるコンビニのような病院として、地域の方のお役に立ちたい」と語る小滝院長に、普段の診療の様子や獣医師をめざしたきっかけなどを語ってもらった。 (取材日2016年8月8日)

菩提寺のある地できめ細やかな獣医療を提供

広々としたすてきなクリニックですね。

ありがとうございます。北向きなので、冬に雪が積もるとなかなか溶けないのが難点ですが(笑)、通り側がガラス張りなので中の様子がわかりやすく、間口も広いので、初めての方でも入りやすい造りになっていると思います。内装に関しては設計士さんにお任せした部分が多いのですが、飼い主さんとペットが診察までの時間をリラックスして過ごせるように、待合スペースをできるだけ広く確保してもらいました。また、ペットの具合が悪くなったときや、トイレの片付けが必要になったときなど、必要があればスタッフがすぐに駆けつけられるよう、受付から待合へスムーズに出入りできる設計にこだわっています。

入り口に掲げられているロゴは先生のアイディアですか。

はい。自分のイメージをラフに描いて、デザイナーさんに仕上げていただきました。病院なので十字を中央に据えて、その周りに動物が寄り添っている構図に、動物たちを「見守っていくよ」という気持ちを込めました。また、飼い主さんが何でも気軽に相談できるよう、ロゴを通して親しみやすさを感じていただければうれしいですね。

開院までの経緯をお聞かせください。

「町医者としてスキルアップしたい」という思いから、2002年に大学卒業後は1次診療の下積みを生かして、クリニックや個人病院が担う「1次診療」と、大学病院や専門病院が行う「2次診療」の中間である「1.5次診療」が可能な施設で、経験を積みました。10年間ほど臨床で学んだ知識や経験を、現在の診療に生かしたいと思い、2012年に開院いたしました。

ご自分で開院されたのはなぜですか。

特別な思いはなく、「獣医=開業医」という漠然としたイメージがあったので、学生時代からいずれは自分で開院したいと思っていました。また、休診日に入院中の動物の様子を診に行きたいと思っても、自分の病院でなければ出入りしづらい面があります。勤務医としての経験を積むにつれ、きめ細かな診療をするならやはり自分の病院を持つ必要があるのかなと思うようになりました。開院にあたってはコンサルタントにたくさんの候補地を挙げてもらったのですがピンとくるところがなく、ようやく巡り合ったのが現在の場所です。菩提寺が岩槻にあり、父方の実家に近くてなじみがあったことも決め手になり、2012年2月に開院しました。菩提寺のある地で開院できたことに運命的なめぐり合わせを感じています。

病気を治すだけでなく飼い主の不安を解消したい

診療対象動物や、どのような相談が多いのかお聞かせください。

当院では犬・猫・うさぎ・フェレット・ハムスター・モルモット・小鳥を診療しています。患者さんは犬と猫が中心で、あとはウサギがやや多い印象です。飼い主さんの大半が近隣にお住まいですが、中には隣の宮代町などから、片道30分以上かけて来院される方もおられます。相談内容は動物によって異なりますが、犬の場合、夏に多いのは皮膚炎です。そのほか下痢など胃腸の病気は季節を問わずよくみられます。猫は血尿など泌尿器系のトラブルが、うさぎは噛み合わせが悪い「不正咬合」など歯に関するトラブルが多いですね。不正咬合は遺伝的な要因だけでなく、ケージをかじって歯が折れるなど後天的な要因で起こる場合もあります。噛み合わせが悪くなると物がうまく噛み切れず、食事ができなくなることもありますので注意が必要です。

力を入れている領域はありますか。

町医者のスペシャリストとして幅広く診療したいと考えていますので、どこかに特化した診療よりも、全身をトータルで診る「総合診療」を心がけています。先日も「足の裏をケガして足を引きずっている」と受診したワンちゃんが、実は腰を痛めていたというケースがありました。目の症状で受診したら内臓が悪かった、皮膚炎だと思ったらホルモン異常だったという例もありますので、目の前の症状だけにとらわれず、違う病気が隠れているのではないかと疑ってかかるぐらいのスタンスで診療するようにしています。

飼い主さんと接する上で心がけていることは何でしょうか。

インフォームドコンセントを大切にしています。獣医療は自分の症状を訴えることができない動物が患者さんという点で、人間の小児医療と似ていると思います。飼い主さんや親御さんの理解不足で治療が間違った方向へ進んでしまったとき、被害を受けるのは動物や子どもたちです。また、最終的には命のやり取りになりますから、わかりやすく説明するだけでなく、飼い主さんの生命観や価値観に沿ったご提案を心がけています。

セカンドオピニオンにも積極的だそうですね。

はい。かかりつけ以外の獣医師に診断や治療について意見を聞くのが「セカンドオピニオン」です。転院しなければセカンドオピニオンを受けられないと思っている方もいるかもしれませんが、決してそんなことはありません。今通っている病院に不満はなくても、詳しい説明が聞けず不安になったり、勧められた治療で本当に良いのか疑問に感じたりすることもあると思います。そんなとき、別の獣医師から第2の意見を聞くことで知識や理解が深まり、適切な治療法を選択することにつながります。動物の病気を治すだけでなく、飼い主さんの不安感を解消するのも我々獣医師の仕事です。「その治療で大丈夫ですよ」と言ってあげることもできますから、不安なときは気軽に相談にきていただきたいですね。

困ったときに気軽に頼れる、コンビニのような存在に

獣医師をめざした理由をお聞かせください。

崇高な理由があったわけではなく、理系で生物・化学が好きだったからというのが正直なところです。ただ、医学ではなく獣医学を選んだのは、魚やザリガニ、虫など、子どもの頃からいろいろな生き物にかかわってきた積み重ねがあると思います。拾ったスズメを育てたり、インコを繁殖させたり、鳥との思い出も多いですね。小学生から飼っていた犬をがんで亡くしたことも影響していると思います。

獣医師としてやりがいを感じるのはどんなときですか。

飼い主さんから「ありがとう」と言ってもらえると、やって良かったなと思いますね。精一杯治療をしても治せずに亡くなってしまうこともありますが、それでも「ベストを尽くしてくれてありがとう」と言ってくださる飼い主さんもおられます。そんなときは「助けられなくて申し訳ない」という気持ちになりますが、少なくとも飼い主さんの気持ちを助けることはできたのかなと思うと誇らしい気持ちにもなりますね。診察中の動物に噛まれたり、休日や夜間に急変して駆けつけたり、正直「しんどいな」と思うこともありますが、それも仕事の一部。この仕事が自分の天職だと感じています。

最後に、今後の抱負と読者へのメッセージをお願いします。

「困ったときに気軽に頼れる、コンビニみたいな病院をつくりたい」という思いで開院して、4年が経ちました。クチコミで来院される方が増え、当院のスタンスも少しずつ根付いてきたように感じています。現在は火曜日が休診ですが、今後は獣医師をはじめスタッフを増員して休みなく診療できる体制を整え、今以上に地域の獣医療に貢献していきたいですね。またゆくゆくは鍼灸や漢方などの東洋医学も診療に取り入れていけたらと思っています。「治療が終わったらそれでお終い」ではなく、気になることがあればいつでも気軽にご相談ください。ゆりかごから墓場までではないですが、かかりつけ医として長く頼りにしていただけるよう尽力していきたいと思います。

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