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平野 太一 院長の独自取材記事

ひらの動物病院

(西東京市/東伏見駅)

最終更新日: 2023/01/22

西武新宿線の東伏見駅から徒歩10分のところにある「ひらの動物病院」。2013年3月に開業した当初からのこだわりとして「病院が怖い、と思わせないように考えています」と言う平野院長。そんな院長にとって診察中は動物と話したり触ったり遊んだりする時間でもある。コミュニケーションを図りながら、普段の顔色や動作をチェック。触診や聴診だけではわからない変化を見逃さないように努めている。動物により良い治療を提供するために、大学附属動物病院をはじめとする専門医と連携。飼い主と動物の負担を減らすために、各分野の専門医を招いて診療を行っている。「入院させない」を目標に掲げる平野院長に、専門医の診療や心がけていることについて話を聞いた。 (取材日2016年8月8日)

コミュニケーションを通じて顔色や動作をチェック

獣医師をめざしたきっかけと経歴を教えてください。

両親が獣医師だったので、子どものころから自然と獣医師になる将来を意識していました。本気でめざす気になったのは、中学二年生のとき。でも正直に言うと、成績は下位から数えたほうが早いくらい。家族を含めて誰ひとり、僕が獣医師になれると思っていなかった(笑)。それまでは遊んでばっかりでしたが勉強も頑張って、1994年に日本獣医畜産大学(現・日本獣医生命科学大学)に入学。卒業後は動物病院に勤務したものの、診察がとっても怖かったんですよね。そこにいる動物の命を自分が預かるわけだから。診察室に入りたくないし、電話もとりたくないくらいでした。正直、今でも怖いと思う。命に関わることを間違えられないでしょう。勤務して2年経ち、勉強し直したくなって同大学院に入学。卒業後は再び動物病院で経験を積み、2013年に開院しました。

診療動物や診察についてうかがえますか。

当院は基本的に総合診療を行う一般動物病院です。対象は犬と猫。ほかの動物病院に比べて猫の割合が多く、半数を占める日もあります。犬は小型犬が大半で、トイ・プードル、チワワ、シー・ズーなど。中・大型犬の中では柴犬、シベリアン・ハスキーが目立ちますね。病気やけがの種類はさまざまなので、診察には時間をかけます。特に初診は体調、食事、オヤツ、散歩、トイレ、家族の接し方など、たくさんのことを聞いてアドバイスをします。飼い主さんにはびっくりされますね。また、生殖器の病気について問い合わせをいただくこともありますよ。

診察のときに心がけていることはなんでしょう?

まずは動物と話すこと。触診、視診、聴診は当たり前。コミュニケーションをとるのが大事なんです。なでたり遊んだりすれば、顔色や普段の動作がわかるでしょう。抱っこしながら診察することもあります。以前、シベリアン・ハスキーが僕のひざから降りたがらなくて、そのままエコー検査をしたことも(笑)。あとは診療の可視化。血液検査や注射等は必ず、オペでも、飼い主さんが希望すれば立ち会っていただけます。何をされているのか見えないと心配でしょう? 特に検査はリアルタイムで一緒に見たほうがわかりやすいと思います。いろいろな考え方があるので、一概には言えませんけどね。僕は飼い主さんの病気に対する理解が深まり、治療にも積極的になっていただけると感じています。

より良い医療を提供するために、専門の医師と連携

さまざまな専門医と連携を積極的に進めていますね。

僕が得意としている分野もありますが、専門医はそれ以上の知識と技術があります。その分野のエキスパートですね。当院が連携している専門医は、整形外科、循環器科、腫瘍科、血液・内分泌科など。学生時代の同期や先輩が多いので、安心してお願いできます。開院した当初は大学附属動物病院を紹介していたんです。そのうち飼い主さんから、当院で診てほしいという要望が増え、可能な専門医にお願いするようになりました。飼い主さんと動物に負担なく、より良い診療を提供できるようになったと思います。セカンドオピニオンやサードオピニオンを希望される方には、信頼できる専門医を紹介しています。

専門医の診療はどのように行われますか。

整形外科の場合、ただちに命に関わる病気は少ないので、僕と専門医で治療のプランニングを立てていきます。当院で行うオペの日にちを決め、ふたりで手術して、そのまま当院に入院、という流れです。ただし循環器科や腫瘍外科の対応が必要な場合や、診断がついても改善しない場合は、専門医のところへ行っていただくこともあります。詳しく検査できますから。大学や獣医師によっても得意分野があるので、その方を指名してバトンタッチ。治療の方向性が決まれば当院でも対応でき、飼い主さんと動物の負担も少なくて済みます。それに、ひとりの獣医師が動物のあらゆる症状に対応するのは無理です。抱え込むことが動物にとって良い方法とも思えない。これからも積極的に連携を進めていきたいと思います。

受診から専門医の診療までの流れを教えてください。

まずは原因を突き止めることです。どんな症状でも、最初に検査をしたほうが原因は早くわかります。費用はかかってしまうので、飼い主さんと相談し、最初は薬を処方する対症療法から始めることもあります。初期の治療で改善がなければ検査に移り、白黒はっきりさせてからアプローチ。その結果によってもう一歩進んだ検査や、専門医の診療を考えていきます。先日、嘔吐の症状で猫が4匹来たんです。2匹は膵炎、1匹は肝臓嚢胞、1匹はリンパ腫でした。同じ症状でも病気や予後が全然違う。原因を突き止めることの大切さを、飼い主さんにも知っていただきたいですね。

病気の早期発見で「入院させない」ことが最大の目標

動物と楽しそうに遊ぶ院長を見て、驚く飼い主さんもいるそうですね。

「こんな動物病院初めて」って言われますね。あとは「変わっていますね」と。僕は飼い主としてほかの動物病院に行ったことがないので、自分が当たり前と思うことをやっているだけ。動物にとって病院を苦手な場所にしたくないんですよ。僕も病院が苦手だから(笑)。実は開院するにあたって、施工会社に「間取りや内装を病院らしくない雰囲気に」とお願いしたんです。待合室から診察室まで長い廊下があるのは珍しいでしょう。診察室が遠いので、病院がちょっと苦手な犬でも、待合室までは入って来てくれます。動物ばかり見ているので、飼い主さんの顔を覚えられないことが悩みかな。動物を見ないと飼い主さんの名前が出てこない(笑)。

お忙しそうですが、楽しんでいる趣味はありますか。

休診日や夜間でも急患はできる限り診るようにしています。もし時間があれば、趣味の料理を家族に振る舞います。自分が食べたいものばかりですが、和洋中、なんでも作りますよ。じつは飼い主さんから、とれたての魚や野菜をよくいただくんです。魚をさばいてお刺身にしたり、新鮮な野菜でスープを作ったり。当院のスタッフの誕生日には、ローストビーフをプレゼントしました。完全に自己満足ですが、周りからは「おいしい」と言ってもらえます。でも僕の前では本当のことを言えないんじゃないかな(笑)。家族サービスも大切ですね。小学生の子どもがいるので、急患の合間に遊びに連れて行ったりしています。大型犬を飼いたいんですけど、今の状況だと難しいので……。

これからの目標をメッセージとしてうかがえますか。

当院の目標は「入院させない」です。病気が小さいうちに治せれば、入院しなくて済むでしょう? 飼い主さんは動物の不調に気づいたら、すぐに受診してほしいですね。動物は人の4倍のスピードで生きています。たとえば下痢が4日間続いたら、人間だと2週間以上続いているのと同じなんですよ。自分だったらもっと早く病院に行きますよね。あと、僕は検査をするようによく言います。具合が悪くなってきたときには、かなり進行していることが多いんです。元気なうちに不調を見つけてあげれば動物はつらい思いをせず、入院しなくて済みます。飼い主さんの経済的負担も違います。動物みんなが元気で健やかに暮らせるように、これからもお手伝いができたらうれしいですね。

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