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大滝 洋一郎 院長の独自取材記事

品川オーバル動物病院

(品川区/青物横丁駅)

最終更新日: 2023/01/22

「品川オーバル動物病院」は、品川シーサイド駅、青物横丁駅から徒歩7分ほどのところにオープンした。「実は獣医師の勉強をはじめたのは社会人になってからなんです」と語る大滝洋一郎院長は、一般企業勤めを経験した後、30歳を過ぎてから獣医師になるべく勉強を重ねた努力の人。しかし、動物に対する熱意はその以前から強く、サラリーマンをしながらも動物と関わる方法はないのか、何かできることはないのか、と常に模索してきた。今回はオープン間もない院を訪れ、その特殊な経歴を強みに変え、生き生きと動物診療に取り組む院長の話を聞いてきた。 (取材日2017年7月13日)

この歳で獣医師になれたことを感謝し、還元したい

獣医師をめざしたきっかけを教えてください。

実は私は最初、臨床心理士をめざして一般の大学の文系に入学しました。スクールカウンセラーになりたいと漠然と考えていたので、心理学を学ぼうかな、と。そこで、縁あってさまざまな大学や社会人が集まるラグビーのクラブチームに入団しました。そのチームに獣医師の方がいらして、いろいろと話を聞いているうちに、獣医になりたい、と強く思うようになりました。それが獣医をめざした最初のきっかけです。しかし、すでに大学に入学していましたし、突然獣医学部に入り直すことは家にも負担をかけます。ですので、一度一般企業に入社し、10年ほど働いてから改めて獣医をめざして勉強を始めました。

その後はどのようなご経験を?

卒業後はいくつかの動物病院で勤務し経験を積みました。当時、地域の獣医師会を経由して小学校での講演などに協力をする機会がありました。そのとき、幅広い分野の方と協働していく中で、獣医師だからできることが何かあるのではないか、還元できるものがあるのではないか、と考えたんです。キャリアについてはいくつも選択肢がありましたが、せっかくこの歳でチャンスをもらったのだから、開業医として自身の学びや経験をしっかりと還元していかなくてはいけない、と強く感じたんですよね。

一般企業にお勤めになったからこそできた経験もあるのですね。

入社した企業でも、何か動物に関わることができないかといろいろと考えていましたね。私が入ったのは通信系の企業だったのですが、テレビ電話に聴導犬を絡めた企画を立てたり、単身者向けに不在時のペットの様子が確認できるようなウェブカメラのサービスを作ったり、プライベートでも休日には野生動物を見に行ったりと、何か動物と接点を持つことはできないかと常にアンテナを張っていました。そんな中で獣医をめざすチャンスに恵まれたことは、本当に幸運だったと感じます。そういった外部からの視点が基盤にあることにより、より多角的に動物を診られるようになったのではないかと思っています。

診療には飼い主とのコミュニケーションが重要

診療ではどのようなことを心がけていらっしゃいますか?

とにかく飼い主さんと対話することですね。たとえば皮膚の症状を診る場合はたくさんの情報が必要です。犬種や年齢はもちろん、避妊手術の有無やどのようなものを食べているのか、何か薬を飲んでいるのか……できるだけ多くの情報をふるいにかけて原因を判断します。何でもないと思っていたことが実はそうではなかった、ということもあるので、たくさんの情報を話していただいて、しっかりと聞くようにしています。その先の提案についても、こちらが「こうしましょう」と言ってしまうと、飼い主さんは何もわからないままその通りにしてしまうと思うんです。ですから、選択肢をいくつか用意し、それぞれのメリット・デメリットをしっかりご説明した上で、納得して診療を進められるように心がけています。

飼い主とのコミュニケーションがとても重要なんですね。

ペット自身は話すことができませんから、飼い主さんとのコミュニケーションがとても大切です。例えば健診にしても、7歳を超えたら1年に1回は受けてもらいたい、というお話を飼い主さんにするのですが、とはいえ僕自身がそういう話を何度もされるのは嫌でした。そのため、患者目線での「私はこうした」ということを伝え、あとは飼い主さんに判断していただいています。選択肢をたくさん提示しすぎても飼い主さんは混乱してしまうので、自分だったらこうします、という意見を交えて話すこともあります。その方の視点に立って話をすること。これは、企業勤めの頃に営業をはじめさまざまな部署を回った経験も役に立っているのかな、と思います。もともと臨床心理士をめざしたくらいですから、人と対話をするのも楽しいし好きだと感じるんです。だからこそ、研究職ではなく臨床獣医師を志したのかもしれませんね。

院内の設備でこだわられた点はありますか?

ワンちゃんと猫ちゃんがなるべく一緒にならないよう、待合室を分けたり、お預かりの際も犬舎と猫舎を分けるようにしました。以前勤務していた動物病院でも、猫ちゃんと一緒に待合室にいたワンちゃんがストレスで下痢を起こしたり、隣のワンちゃんの鳴き声で十分に睡眠が取れない猫ちゃんがいたり、というのを見てきたので、ずっと必要性を感じていたんです。院内には設計を工夫したプレイルームも設けているので、お泊まりしている動物たちにはお散歩以外にもストレスを発散してもらえれば、と思っています。また、開院時間を8時半から20時までと、広めにしているのも開業にあたってこだわった点です。こちらも以前から、朝お勤めに行く前に預けたい、朝の散歩で他のワンちゃんに噛み付かれた、お勤めから帰ったらペットがぐったりしていた、という飼い主さんが多くいらっしゃったんです。その声にお応えしたいと思いました。

これからはさまざまな視点から動物診療に取り組みたい

先生ご自身はどのような息抜きをされているのでしょうか?

今は開業したばかりということもあり、忙しくてなかなか時間が取れないのですが、やはりラグビーが好きですね。以前住んでいた地域では子どもたちの指導をしていました。娘や息子は今でも参加しています。それから、最初のほうでも触れたとおり、野生動物を見に行くことは好きですね。学生時代は中標津に野鳥のリハビリを行う勉強をしに行ったり、フロリダにマナティの保護活動をしに行ったりもしました。マナティは川に上ってくるのですが、ボートとの事故が絶えないんですよ。また、私の人生に大きな影響を及ぼしたのが、カナダで行われたコククジラの生態調査です。いろいろな国のいろいろな分野に携わる方々と協力していく中で、「獣医師として」何かを還元したいという気持ちが強くなっていったんです。私の獣医師人生の土台となっている経験ですね。この病院がある程度落ち着いたら、そういった野生生物の保護などにも目を向けたいな、と思っています。

さまざまな視点から動物に対して積極的に関わろうとされているんですね。

今はやりたいことがたくさんありすぎますね。以前行っていた小学校での講演や飼育指導なども再開し、もっと子どもたちに動物の生と死について伝えなくてはいけないと思うこともありますし、ペットロスの問題も勉強を重ねなくてはいけない部分だと思います。例えば、当院のプレイルームはただお預かりしているワンちゃんや猫ちゃんを放すだけではなく、そういったペットを失った飼い主さんのためにも使えないかと考えているんですよ。ペットロスは一様に「こうしたらいい」というものはなくとても難しい問題です。しかし、獣医師としては向き合っていかなくてはいけない大切な問題。海外にはペットロスの方のための施設などもありますが、このプレイルームもそういう方々にリラックスしながら、いろいろなお話ができる場所にしたいと思っています。

それでは最後にメッセージをお願いします。

私の中には常に、この歳で獣医師としてのキャリアをスタートできたこと、チャンスを頂けたことに対する感謝の気持ちがあります。せっかく勉強をしたことをぜひ皆さんに還元していきたい。そのために、日々進歩していく動物医療に対しても常にアンテナを高く張り続け、その道にまい進して行きたいと思います。飼い主さんには、この子のためにこんなことができる、こんな見方もできますよ、ということをしっかりお伝えし、ご納得いただける診療を行うことが私の方針。インターネットではさまざまな情報を見ることができますが、翻弄されることなく、気軽に相談にきていただきたいです。こちらもそれ以上の情報をお伝えできるよう勉強を続けていくつもりです。ぜひ安心してお越しください。

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