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より確かな診断をめざして 先進的な検査機器を導入

フレンズ動物病院 高槻駅前院
(高槻市/高槻駅)
最終更新日: 2023/09/20


ペットの元気がない、いつもと様子が違うという時、飼い主は大きな不安を感じる。何が原因なのか知りたいと思うものの、言葉が話せないので、はっきりとわからないことも少なくない。こうした飼い主の悩みにしっかりと対応するため、「フレンズ動物病院 高槻駅前院」では、先進的な機器を積極的に導入。「機器がないことを、わからない理由にしたくはない」という田村浩司院長は、機器を活用した画像診断に力を入れるとともに、より負担の少ない治療を追求している。ただし、やみくもに検査を勧めるようなことはなく、大切なのは「オーナーさんとのコミュニケーション」と院長。画像診断のメリットや同院が取り組む負担の少ない治療などについて詳しく聞いた。 (取材日2023年8月8日)
目次
ペットと飼い主のために、先進的な画像診断や負担の少ない手術を追求
Q.幅広い検査・治療に対応しておられます。
A.クリニックによって診療科目がある程度決まっている人間とは異なり、動物病院はより広いお悩みや訴えに対応する必要があります。このため当院でも、狂犬病やフィラリア、混合ワクチンなどの予防接種、下痢や嘔吐を伴う消化器疾患、皮膚のトラブル、骨折をはじめとするケガなど、さまざまなケースに対応しています。きちんとした診断のためにCTなどの検査機器を整え、必要に応じて腹腔鏡や内視鏡を使用した手術や処置も行っています。ただし、機器を充実させてはいますが、検査はペットに負担を与えることにもつながるので必要な検査のみを行います。診療内容についても、必ず事前にオーナーさんと話し合って決めるようにしています。▲飼い主とのコミュニケーションを大切にしている田村院長
Q.CT検査の特徴を教えてください。
A.画像からより多くの情報が得られるのがCTの大きな強みです。例えば、腫瘍が認められる場合、他の部位への転移がないかを確認する際などに適しています。画像を3Dで確認でき、椎間板ヘルニアなどの脊髄の病気、内臓や肺の病気の診断にも有用です。とはいえ、検査機器にはそれぞれにメリット、デメリットがあり、多種類の機器を使い分けることでデメリットを補完して、より信頼性の高い診断につなげたいと考えています。例えば、CTとエックス線を比較すると、機能面でエックス線が勝っている部分は特にないと考えていますが、動物の場合、CT検査には全身麻酔が必要となり、CTの使用が必ずしも正解とはいえないケースもあります。▲画像を3Dで確認することができ、病気の診断に有用なCT検査
Q.腹腔鏡はどのような場合に使用されるのですか?
A.開腹の必要がなく動物の体に与えるダメージが少ないこと、傷口が小さく痛みが少ないことが腹腔鏡のメリットです。当院では、多くの方が希望される犬の避妊手術や、肝臓から病変が疑われる組織を採取して検査を行う場合、そして精巣がおなかの中にとどまってしまう潜在精巣などに、腹腔鏡が役立っています。傷口が小さいので、肝臓の組織採取などなら日帰りでの処置も可能ですが、避妊手術の場合はオーナーさんも不安を感じられるため、1泊入院を希望される場合が多いですね。入院の場合は、部屋ごとに温度、湿度、酸素濃度を設定できるICUも3室設置しており、しっかりとしたモニタリングが可能です。▲日帰りでの処置や1泊入院など、状態に合わせて対応
Q.耳の内視鏡にも注力されていると聞きました。
A.犬は外耳炎がとても多いんです。外耳道の構造が複雑な上、オーナーさんが炎症の様子を確認できないため、ご家庭でのケアのモチベーションが維持しづらいのも難点です。内視鏡を使えば、炎症の様子、症状の経過を画像で確認することができ、オーナーさんがより積極的にケアに取り組んでくださるモチベーションにつながるのが利点です。現在は手術室で使うタイプの内視鏡を使用していますが、近日中にはさらに細く、やわらかな内視鏡を導入します。綿棒よりも細いくらいなので麻酔も不要で、オーナーさんと一緒に画像を確認しながら治療を行えます。一方、誤飲した異物の取り出しやポリープの除去などには、消化管用の内視鏡を使用しています。▲内視鏡検査では炎症の様子や症状の経過を画像で確認できる
Q.先進的な診療を行うためにはスタッフさんのスキルも大切ですね。
A.各自のスキルアップと先進機器を使った治療への理解を深めるために、外部セミナーなどを積極的に受講し、院内セミナーやスタッフが順番で講師を務める勉強会も開催しています。先日行われた愛玩動物看護師の国家資格の試験前などは、お互いに問題を出し合ったりしていました。また、専門的な知識だけでなく、スタッフのコミュニケーション能力を大切にしています。検査や治療の内容をわかりやすく伝え、オーナーさんの理解、同意を得るためには、しっかりとした対話が求められるからです。当院では、腹腔鏡の手術の詳しい説明などもスタッフが行っているんですよ。獣医師の実習も多く、優れた人材が育つ動物病院でありたいと考えています。▲知識だけでなく、コミュニケーション能力も大切にしている
動物病院からのメッセージ
田村浩司院長
先進的な設備の充実度で、良い動物病院かどうかを判断するのは難しいと思います。しかし、先進的な機器を使うことでわかることも少なくありません。例えば、それまでまったくわからなかったことが、CTを使うことで、経験の浅い獣医師でもはっきりと異常を確認できることにつながります。画像検査に関わる機器を積極的に導入しているのも、これまでわからなかったことをはっきり確認したいという思いがあるからです。CT、内視鏡、腹腔鏡といった先進機器を活用することで、獣医師だけでなくオーナーさん、スタッフとも画像を共有することができ、オーナーさんの不安の払拭はもちろん、スタッフの実力アップにもつながると思います。
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