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山田 健 院長の独自取材記事

山田動物病院

(さいたま市緑区/東浦和駅)

最終更新日: 2023/01/22

東浦和駅より徒歩10分。駅前から脇道に入ると閑静な住宅街が広がる。その一角にある「山田動物病院」は1985年の開業以来、30年にわたり地域のペット事情の移り変わりを見守ってきた。診察室はオープンになっており、診療の様子を間近に見ることができる。これは院長の山田健先生が、こうすることで自然と飼い主のペットの病気に対する知識が増え、ペットの幸せにつながると考えているからだ。アットホームでお話し好きな山田院長を慕い、浦和や川口などの近隣地域はもちろん、東京からの来院もあるという。院長含め獣医師は8人在籍しており、さまざまな治療の選択肢を用意することで多くのニーズに応えている。ペットの気持ち、ペットを思う飼い主の気持ちに寄り添う、そんな山田院長に話を聞いた。(取材日2015年12月21日)

ペットの高齢化に伴うさまざまな症例に対応

開業されて30年だそうですが、この地域を選んだ理由は何ですか?

当時、自宅が春日部にありましたので、馴染みのある土地にと探していたときにこの地をみつけました。その頃から、この辺りは今と同じように住宅街でした。ペットを飼っているお宅も多くみられたので、開業を決めました。ただ、当時は今のようにコンパニオンアニマルは少なかったですね。犬を飼う目的は防犯という方が多く、小型犬も少なかったです。開業当時からの近隣の方は勿論、遠方から通ってくださる方もいらっしゃいます。

対象動物と主訴を教えてください。

犬と猫が主体です。たまにうさぎも来ます。最近は猫の割合が増えましたね。主訴は消化器系疾患が多いです。人間と同じで、動物も高齢化社会になり、老犬、老猫が増えました。開業当初はその辺で拾ってきた犬を連れて帰ってきて、餌もごはんにみそ汁をかけたもの、なんてことも珍しいことではありませんでした。ですが今はペットの健康に関心を持つ飼い主さんが増えたので、ペットが長生きできる時代になりました。そのことでペットの病気も多様化していると感じます。胃腸の病気が一番多く、そのほかには腫瘍や腎臓病などの動物もいますし運動器疾患として関節炎などで来院する動物もいます。

診療科目について教えてください。

大きく分ければ内科と外科ですが、基本的にどんな症状・病気でも診察します。一般的な獣医師は大動物か小動物か、くらいの違いだけで専門は特に持ちませんので、これができませんということはほとんどないんです。心臓病やてんかん、皮膚病や帝王切開など、さまざまです。ただし、設備面などでどうしても対応できないこともありますので、そういった場合は大学などの高度医療機関を紹介するなどの措置を取っています。

飼い主との信頼関係なくして治療はスタートできない

先生の診療方針をお聞かせください。

動物としてではなく、ペットを小さな家族として考え診療にあたっています。自分が家族を病院に連れてくるときに、どういった病院を選ぶか。まずは信頼できるところ。それが第一だと思っています。信頼されるためには、獣医師としての技術と、誠実な対応が不可欠だと思います。飼い主さんは自分の家族がどういった病気で、治るんだろうか、どれくらいお金がかかるんだろうか、これからどうなっていくんだろうかという不安をたくさん抱えていらっしゃいます。私たちにはそれをわかりやすい言葉で、獣医師としての厳しく冷静な部分も持ちながら、なおかつ親身になって飼い主さんに説明する義務があります。飼い主さんに理解していただいて、治療を開始することが大事ですので、飼い主さんがわからないことは何でも相談できるような雰囲気づくりも大事にしています。

具体的にはどういったことでしょうか。

まず飼い主さんには、結論を急がせません。聞きたいことは何でも聞いてもらって構いませんし、一度家に帰って、インターネットでも調べてみてください、とお話しすることもあります。いくらわかりやすい言葉で伝えても、今日ここで病名を聞いて、いざ「質問はありますか?」と聞かれても、ほとんどの方は何を聞いたらいいのかわからないでしょう。ネットの情報をすべて鵜呑みにするのではなく、自分なりの情報を仕入れた上で来てもらえれば、質問したいポイントなども出てくると思うんです。もちろん緊急性があるときは例外として、そうでないときはまず病気のことをわかってもらうようにしています。我々は選択肢をできるだけ多く用意し、飼い主さんとペットにとって最善な方法を選んでいただきます。そして何でも質問しやすいよう、アットホームな雰囲気を大切にし、信頼していただいた上でこの病院だったら任せても大丈夫と安心してもらうべく努めています。

カウンセリングを大事にしていらっしゃると伺いました。

セカンドオピニオンとして、カウンセリングだけで来院される方もいらっしゃいます。お話しを伺うと、治療方法などに間違いはない場合がほとんどです。では何が問題なのか、それは医師と飼い主さんがきちんと話しをできていないことなんです。質問できなかったとか、考える時間をもらえず、今すぐこの場で結論を出してくださいと言われたとか。絶対にこれが正しいということはありません。けれども、悩んで結論を出すのは飼い主さんであり、私たちはその飼い主さんが出した結論に従って治療を行うべきです。もちろん獣医師として、正しい知識やアドバイスはしますが、それを押しつけることはあってはならないと思います。多くの疾患の場合、治療方は一つではありません。本当に飼い主さんとペットが望んでいることを大事にしています。

飼い主も大事なペットを守っていくという意識を持って

先生のご趣味はなんでしょうか。

昔は自転車が好きで、半年で4000キロ走ったりもしていたんですが、座骨の筋肉を痛めてしまって。今は休日にゆったりお酒を飲むのが楽しみですね。うちは年中無休で、夜中も電話があれば対応しているんです。以前は手術をできるのが私1人でしたので、なかなかそんな時間がなかったのですが、今は獣医師が私を含めて8名在籍し、みんな技術力も高く優秀な医師ですので安心して任せられるようになりました。うちの獣医師は皆、さまざまな場所で経験を積み、今すぐ独立開業できるレベルであると自信を持っています。ですから必要とされる治療をしっかりと提供できます。そんなスタッフに恵まれましたので、リラックスできる時間も少しずつ持てるようになりうれしく思っています。

今後の展望をお聞かせください。

今まで大切にしてきたことをこれからも忘れず、今までどおりの診療を続けていきたいですね。アットホームで何でも話せる雰囲気でありながら、高レベルで質の高い医療を提供していきたいです。他に今考えているのは、しつけや問題行動についてです。日本はペットショップで動物を買うことが多く、まだ小さいうちに親と離れる動物が非常に多いんです。動物は通常、生後3週間から3ヵ月くらいの間に社会生活を学びます。力いっぱい噛んだら親に怒られたり、兄弟とじゃれあっているうちに加減を覚えたりするのですが、それができていないうちに人間のもとにやってくるんです。結果問題行動を起こしやすい。今後こういった動物はもっと増えていくのではないかと思われますので、いずれしつけ教室なども考えていきたいと思っています。

最後にドクターズファイルの読者へメッセージをお願いします。

かわいいと思う気持ちを最後まで忘れずに持ち続けていただきたいと思います。けれどいくらかわいいと思っていても、その動物のことを何も知らなければ、病気の予防もできませんし、いざ病気になってしまっても気がつくこともできないかもしれません。井上ひさしさんの「ドン松五郎の生活」という小説の中に、「飼い主の知識の向上無くして、犬の幸せはない」という言葉がありますが、まさにその通りだと思っています。ペットのことは一生懸命勉強してほしいと思います。それがペットの幸せにつながり、家族の幸せにもつながると私は思っています。

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